神々の塔
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第八十三話 光の神その十三
「パンやとな」
「何か塗るか漬けるか」
「どっちかや」
「そうなるな」
「ああ、ただな」
ここでトウェインは苦笑いになってこんなことを言った。
「マーマイトはな」
「イギリスのか」
「あれはあかんわ」
こう言うのだった。
「口に合わん」
「まずいな」
「マロリーが勧めてな」
食べる様にというのだ。
「一口でや」
「あかんかったな」
「そやった」
苦笑いしたまま述べた。
「あれはないわ」
「まずいので有名やな」
「いや、上には上があるやろ」
ここでシェリルが言ってきた。
「我が国のや」
「ベジマイトやな」
「マーマイトすら上回る」
そこまでのというのだ。
「納豆にも並ぶ秘密兵器や」
「秘密か?」
「日本に来てからどれだけ言われたか」
こう羅に話した。
「ほんまに」
「まずいってか」
「そう言われてきたさかいな」
「秘密兵器か」
「そや、尚私も食べへん」
シェリルはマーガリンをたっぷりと塗った食パンを食べている、そうしながらそのうえで言うのだった。
「ベジマイトはな」
「まずいからやな」
「そや、それでこうしてや」
「マーガリンのパンを食べてか」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「戦に行こうな」
「気分よくやな」
「美味しいもん食べて」
こう言ってだった。
シェリルも食べた、そうして十人で神霊達の前に行きルーとも戦ったが。
「くっ、光が強過ぎて」
「見ることさえ難しいな」
「これはあかん」
羅は芥川に応えて言った。
「見えへんとな」
「攻撃しにくいは」
「これ以上までな」
「それでや」
芥川は知恵を出した。
「ここは場を暗くするで」
「そうするな」
「強過ぎる光はあかん」
「見えへん様になるな」
「そや、それやとな」
「暗くするんやな」
「何でも程々や」
芥川はこうも言った。
「それでや」
「ここはやな」
「場を暗くするで、むしろな」
芥川は笑って話した。
「僕は忍者や」
「暗い方が都合がええな」
「何かとな」
「闇に生きるかいな」
「いや、それは起きた世界の日本のことでな」
そう言われるのはというのだ。
「他の国やと目立ちまくる」
「そうした存在やな」
「派手に暴れ回るな」
「それでこっちの世界でもやな」
「忍ぶかっていうと」
忍者というが、というのだ。
「あまりな」
「忍ばん時が多いな」
「それでや」
その為にというのだ。
「あまりそうも言えへんが」
「暗い方が有難いな」
「それでや」
そうであるからだというのだ。
「ここはな」
「暗くするな」
「こうしてな」
錬金術の一つ魔霧の術を使った、その術にだ。
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