金木犀の許嫁
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三十六話 織田作之助の街その三
「そして動けなくなり」
「お寺で疲れ切っていて」
「そこに松平家の人が来まして」
徳川家康の孫の家であった。
「そうしてです」
「首を取らせましたね」
「そうなっていますね」
「公では」
「そうなっていますね」
「そうですね、桃谷辺りでしたね」
佐京は幸雄に話した。
「幸村公が公に亡くなったと言われている場所」
「そうです、まさにです」
「大阪ですね」
「大坂で戦い」
そうしてというのだ。
「そしてです」
「大坂で死んだ」
「そうなっています、生き延びましたが」
実はというのだ。
「十勇士の方々と共に」
「それでもですね」
「大坂で戦ったことは事実なので」
「そうした意味でもですね」
「大阪は特別な街ですね」
「そうですね」
佐京も確かにと頷いた。
「あの街は」
「そうですね、あの戦いがあったので」
大坂の陣がというのだ。
「幸村公は知られています」
「物凄い戦いぶりだったので」
「そうでしたので」
それ故にというのだ。
「そうなっています」
「そうですね」
「戦争は避けるべきですが」
「大坂の陣がなければ」
「幸村公も十勇士の方々も」
「歴史に名前を残していないですね」
「ここまでは」
とてもというのだ。
「その筈です」
「そうですね」
「それもまた事実ですね」
「歴史の」
「そうです、私達のご先祖様達が戦われ」
「そして名前を残した」
「そうした場所でもあります」
大坂はというのだ。
「これが」
「そうでもありますね」
「ただ今回は」
「ご先祖様達のことはですね」
「また別です」
そうだというのだ。
「あらためてです」
「別の機会にですね」
「感じられて下さい」
「わかりました」
こう言うのだった。
「それでは」
「大阪は色々な歴史があります」
「幸村公もおられれば」
「織田作さんもです」
その彼もというのだ。
「おられます」
「そうですね」
「そして他にもです」
「ありますね」
「お笑いもありますし」
「大阪といえば」
「歌舞伎も浄瑠璃もあり」
そうした文化もというのだ。
ページ上へ戻る