五十一番目の州
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第五章
「自分の国をその国に入れと言うなんて」
「売国以外の何でもないね」
「それを堂々と人前で言ったなら」
「エックス、インターネット上でね」
「言い逃れ出来ないですね」
「あれが彼の本質だよ」
加嶋のというのだ。
「何処かの国が侵略して来る、観光客や日本に移住する人を排撃してね」
「愛国を叫ぶ人の」
「正体だよ」
「売国奴ですね」
「彼が自分と違う人達を罵る時にいつも言うね」
「それですね」
「彼が一番嫌う筈の」
そうしたというのだ。
「売国奴はね」
「あの人ですね」
「相手もそうかも知れなくてね」
そしてというのだ。
「彼自身もだよ」
「売国奴で」
「しかも人前で堂々と言う」
「恥知らずですね」
「これはどんな人が好きでもまともな人ならだよ」
そうであるならというのだ。
「夢じも思わない」
「恥知らずな考えですね」
「考えを持つ時点でね」
「恥知らずですね」
「そう、そして」
そうであってというのだ。
「その賛美の対象があんなものだからね」
「本物の悪人ですね」
「品性すら欠片もないね」
「私利私欲ばかりの」
「そんな輩を賛美しての愛している筈を知る様な発言」
「究極の恥知らずですね、あれなら」
ここで三森は確信して言った。
「もう何処までもです」
「腐敗するね」
「あの候補が既に腐敗しきっていますし」
「どんな悪事も行う」
「そう、そして」
それにというのだった。
「彼もだよ」
「どんなこともしますね」
「彼そして彼等はだよ」
まさにというのだった。
「最も恐ろしい腐敗がだよ」
「はじまっていますね」
「何をしても許されるなら」
それならというのだ。
「どんなことでもする」
「そんな連中であって」
「彼もだよ、そして」
そのうえでというのだ。
「彼はまさに似非だよ」
「保守ではないですね」
「間違ってもね」
「腐敗しきった」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「そこには思想も誇りも学識もモラルもない」
「それはもう」
「下種と言うなら」
それならというのだ。
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