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彼は いつから私の彼氏?

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2-3

 中間考査も終わって、実力テストとかでバタバタしていたけど、私は翔琉君を誘って

「ねぇ ハイキング行こうよー ふたりで」

「うー ハイキングなぁ まぁ 行くかーぁ 十蔵と智子も誘おうかー」

「私がネ! ふたりでって言っているのにー ちゃうでー あの二人が嫌なんちゃうでー でも・・・」

「わかった ふたりでな そんなに口をとんがらすなよー キスしたいんか?」

「あほっ!」

 行先は任すと言われていて、電車に乗って行って降りた駅から登山口までが近い二上山に決めていて、もう10月も終わる頃で、多分、紅葉も落ち葉になっているのだろう。たらこに肉みそのおにぎりにウインナーを炒めてお弁当にしていて、私は白の長袖のポロシャツ、ジーンズと紺のキャップで、リユックにはとりあえず薄手のジャンパーを収めていた。駅で待ち合わせた翔琉君もジーンズに紺でBのマークのキャップを被っていた。

 降りた駅前で案内図を確かめている時、翔琉君は私の手を取っていてくれて

「とりあえず、ここの神社を目指せばいいんだな」と、手を繋いだまま歩き始めた。

「あ あー お茶 持ってきてないから あそこで買っておこうよ」と、2本のお茶を買って、翔琉君は自分のリュックに入れてくれて、又 歩き出した時

「手を繋いでいると歩きにくくない?」

「ううん こうやって 翔琉と同じ目的に向かって歩いているんだと思うとうれしい!」

「ふ~ん そんなもんかねー なんか ずぅーっと こんな感じなんかなーって思ってしまうなー」

「なんやー 嫌 なんかい!」

「さぁ ここから 登山道 山頂めざすかー」

「うん その先に広場があるみたいだから そこで お弁当ネ」

 小一時間程で山頂というところに着き、そこから長い階段で展望台に上って行った。奈良盆地が見渡せるのだけど、私達には山の名前がわからなくって

「なぁ あれっ 若草山ちゃうやろーか?」

「うーん かなー 明るくてポツンと手前にあるからなー」

「結局 てっぺんに立っても 下のこと知らなきゃー何にもわかんないんだねー」

「・・・ 水澄 珍しく 深刻なことゆうやんけー」

「そんなんちゃうけどなっ」

 それから広場に行くと2組の家族連れが居て、中には幼稚園ぐらいの子供も・・・平気で上ってきたのだろうか。1組が丁度片付けて出発するとこだったので、私達は空いたベンチに陣取ったのだ。お弁当を広げて

「うん うまい お母さんとは違う水澄の味がする」

「よかったー 2個ずつのつもりだったけど、翔琉3つたべていいよ」

「いや 2個ずつだよ ウィンナーもらう」

「あのさー 今度はあのふたりに追いついた?」

「いや宮川は無理だ 江州遼子には何とか届いたかもな それより 水澄のほうこそ追いついているん違うのか?」

「そんなん・・・私は 翔琉を追い(カケル)るんでいっぱいやー」

「ふっ 十蔵の情報によると あの二人は教育大の付属中を狙っているって話だ」

「あっ そう 揃ってかー 仲良さそうだもんねー 秀才同士」

「俺等は二番手同士の負け犬かー」

「負け犬ちゃうでー あのな あっちは受験対策に追われるやんかー 今度の期末テスト チャンスや 私達は授業に出たとこに集中出来る」

「あっ そうかー 水澄 やってみるかー」

「うん やる! 翔琉と一緒やから 心強い」

 私達は片付けて、広場から降りて行く途中、家族連れから見えないようにどちらからともなく、木陰に入って、翔琉君が私の肩を抱き寄せてきた。私は抵抗することもなくされるがままに・・・唇を合わせていると、翔琉君は私の上唇を挟むようにしてベロの先で私の歯をツンツンと突いてくる。アッ あっ と思って、私は彼の背中に廻した手に力を込めると、その時、彼のベロが私の歯の隙間から潜り込んできて、私のベロをすくうように絡めてくるのだ。それに、片方の手が私の胸を包んでくる。私 頭が 真っ白になって・・・でも 自然と彼のベロを夢中で吸うようにしていたみたい。ぼぉーっとして身体に力が入らなくてへたり込んでしまいそうだった。だから、余計に彼にしがみついていたのだ。もっと 強く 抱きしめて欲しかった。

 帰り道は途中から別の道へ。だけど、殆ど言葉を交わさなかった。私は、少し、途惑っていたのだ。あんなこと・・・翔琉君って・・・キスに慣れているのかしら・・・。まさか白浜美蕾と、それとも他の女の子と・・・考え込んでしまっていた。だけど、私も 必死に応えようとして・・・エッチな女の子になってしまった。

 最寄りの駅に着いて、別れる時

「じゃぁ 明日から 猛勉強ネ 今日は楽しかったわ 想い出が出来た」

「あぁー 柔らかかった 水澄の・・・」

「あのねー 目標達成まで お預けにする でないと 私 くずれそう」

「へぇー どう くずれるんだい?」

「あほっ 翔琉のこと 好きやからー ぐずれるんやー」と、言い捨てて別れてきた。
 
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