| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十七部第二章 膠着状態に入りその六十四

「何もありません」
「まさに三百年前の環境です」
「今の我々では住めません」
「とても無理です」
「食事も酷いですが」
「基地も軍港もかなり悪く」
「居住環境は特にです」
 悪いというのだ。
「サハラでは普通ですが」
「そうでなければ苦情が出ます」
「ですが苦情は聞きません」
「それを考えますと標準です」
「あの居住環境でもサハラでは普通です」
「事実民間施設はそんなものです」 
 レベル的に同じだというのだ。
「劣悪です」
「我々から見れば」
「お世辞にもいいものではありません」
「やはり我々から見て三百年は遅れています」
「我々が二十一世紀の居住環境とするなら彼等は十八世紀です」
「それ位のものです」
「快適さが違います」
 それも全く、というのだ。
「我々は電気も水道もガスも持っています」
「そしてコンピューターもスマートフォンも」
「しかし彼等にはない」
「そういったものが全て」
「そこまでの違いがあります」
「それが気になります」
 サハラの中に入りそのサハラを見てのことだ、彼等から見ればどうしてもそう見えてしまうのである。
「文明のレベルが違います」
「やはりサハラはかなり遅れています」
「そのことを実感します」
「統一すればその遅れをどう取り戻すか」
 全て連合から見ての言葉である、あくまで彼等は自分達の国が基準なのだ。
「それが問題ですね」
「そして我々はそのサハラに追いつかれない」
「技術的にそうであり」
「そして国力は圧倒し続ける」
「そうあるべきですね」
「それが最大の国防ですね」
「技術的に遥かに上で」 
 そうしてというのだ。
「国力はとてつもなく巨大である」
「そうした国を攻めることはしない」
「どの国も」
「勝てる筈がないので」
「そうします」
「そう考えますと」
 まさにというのだ。
「我々は巨大であり続けるべきですね」
「サハラよりも遥かに」
「そしてマウリアよりも」
「特にエウロパよりも」
 ここでこの国の名前も出た。
「我等の敵です」
「何といいましても」
「そのエウロパより巨大であり続けなければならないです」
「サハラの名前が出ましたがサハラより遥かにです」
「まだサハラは我々の敵ではありません」
「ですがエウロパは違います」
 この国はというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧