| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七百六十九話 三人で飲むクミズその二

「お肉煮てるわよ」
「羊の?」
「そうだけれど」
「何も持たないで行くのも駄目でしょ」 
 アロアはそれはと返した。
「流石に」
「それでなの」
「結構持って来たわよ」
 そのサラミをというのだ。
「他にはハムもあるし」
「悪いわね」
「悪くないわよ」
「カップ焼きそば三つあるから」
 ベッカも言ってきた。
「丁度人数分ね」
「ベッカね、今の」
 ナンはすぐに問うた。
「そうね」
「そうよ、ストロングもあるわよ」
「お酒もあるの」
「そうよ」
「ちなみに私もビールあるから」
 アロアも酒を持って来ていた、それで言うのだった。
「そっちも飲む?」
「何か三人で分け合う感じね」
「あんた一人ってのもあれでしょ、お客さんでもね」
「持って来るものは持って来る」
「だからね」
 それでというのだ。
「遠慮しないで」
「それは私の台詞だけれど」
「おもてなしする方の」
「そうなのに」
「誰が言ってもいいでしょ」
 アロアはナンのその言葉に笑って返した。
「お迎えする方も迎えてもらう方もね」
「両方なのね」
「そりゃいきなり今日行くって言って」 
 そうしてというのだ。
「お邪魔しますも言わないでふんぞり返ってきて」
「図々しいわね」
「勝手に人の部屋入って本漁って」
 そうもしてというのだ。
「大飯食べてお風呂入って一泊して朝ご飯も食べてお金貰って帰る」
「親の家?」
「親御さんが同居してるお家よ」
「実家じゃないのね」
「親御さんがいてもね、当然お土産もね」
 これもというのだ。
「持ってこないのよ」
「厚かましいわね」
「そういう人は入れないことだけれど」 
「この場合はいいの」
「遠慮しないでって私が言ってもね」
「お互いに」
「迎え迎えられて」
 そうしてというのだ。
「お互いにお酒やおつまも出して」
「用意して」
「それでお互いに楽しんでもね」
 そうしてもというのだ。
「いいでしょ」
「そういうことね」
「そう、それでね」
 アロアは話を続けた。
「これからベッカと二人でね」
「お酒とおつまみも持って」
「そうしてね」
 そのうえでというのだ。
「行くわ」
「そうするのね」
「これからね」 
 こう言ってだった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧