針は消毒すべき
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第二章
「身体の中に入って」
「それでなんですか」
「はい、肝炎になりまして」
「身体が痒くなったんですか」
「はい、じゃあお薬出しますね」
医師は症状がわかったのでだった。
すぐに薬を出して治療してくれた、こうして幾多郎の痒みは収まったが。
その後でだ、彼は祖母に言った。
「祖母ちゃんの言う通り針はな」
「火で炙らないと駄目よ」
「そうだったよ」
「火で炙って」
そうしてというのだ。
「消毒しないとよ」
「バイ菌あったりしてな」
「膿を潰して悪いものを出すのはよくても」
それでもというのだ。
「別の悪いものが入るからよ」
「ちゃんと消毒しないと駄目だな」
「そうよ、だからこれからはね」
「気を付けるよ」
孫は祖母に真顔で答えた。
「とんでもないことになったからな」
「ええ、けれどこれでわかったわね」
房江は孫に確認する様に問うた。
「針で刺す時はね」
「ちゃんと消毒しないとな」
「何でも身体に入れるなら」
「消毒しないとな」
「危ないわよ」
「本当にそうだな」
肝炎が治ってからこうした話をした、そしてだった。
以後彼はこうした時は常に消毒する様になった、そして大事なく過ごせた。もう肝炎等になることはなかった。
針は消毒すべき 完
2024・9・16
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