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星河の覇皇

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第八十七部第二章 膠着状態に入りその三十三

「ことを進めることだ」
「わかりました」
「ではそうしていきましょう」
「これからは」
「その様にもしていきましょう」
「是非な、それとだが」
 シャイターンはさらに話した。
「潜水艦が通りそうな場所には機雷だ」
「あれを撒いてですね」
「動きを止めて」
「奇襲をさせない様にしますか」
「索敵でも見逃しがあってもだ」
 例えそうなってもというのだ。
「奇襲可能な場所に行けないなら問題ないな」
「はい、確かに」
「それならば奇襲は防げます」
「確かにそうなります」
「そのことは」
「だからだ」
 それでというのだ。
「ここはいいな」
「わかりました」
「その様にしていきましょう」
「そしてです」
「オムダーマン軍が来ても」
「再び戦闘になろうとも」
「遅れを取らないことだ、そしてアッディーン大統領には」 
 その彼にはというのだ。
「私が向かってな」
「そしてですか」
「あの御仁の動きを防ぎますか」
「そうされますか」
「そうする、彼の相手は私しか出来ない」
 そのことを最もよくわかっているのがシャイターンだ、そしてそれはアッディーンもである。お互いに知っているのだ。
「それならだ」
「閣下ご自身がですか」
「アッディーン大統領にあたられ」
「あの御仁の動きを止められますか」
「オムダーマン軍最強の名将を」
「そうする、だから諸君はだ」
 軍司令達はというのだ。
「他の軍と戦うことだ」
「アッディーン大統領が率いる軍以外の軍ですか」
「即ちオムダーマン軍第一軍以外の軍とですね」
「その軍と戦う」
「そうすることですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「アッディーン大統領と同じレベルの数と装備で戦えるのは私だけだ」
「若し他の人物なら」
「同じレベルの数と装備ならですか」
「同じレベルなら」
「その時こそ将帥の質が出る」
 まさにというのだ。
「そしてだ」
「それで、ですね」
「アッディーン大統領はそれだけの人物ですね」
「だからですか」
「あの御仁に対抗出来るのは」
「私だけだ」 
 シャイターンだけだというのだ。
「だからだ」
「それ故にですか」
「アッディーン大統領の第一軍には閣下が向かわれますか」
「ティムール軍第一軍を率いて」
「そのうえで」
「そうする、私は互角の戦力では負けない」
 その自信があった。 
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