神々の塔

「他にも金角さん銀角さんが」
「老子さんの童子さんやったな」
「強敵やったけど」
　西遊記の中でも有名なというのだ。」
「そうした強敵が老子さんの乗りものとか使用人さんやから」
「かなりな」
「強い方なのがわかるね」
「そうしたことを見ただけでもな」
「そやね」
「ほんまお釈迦さんとか天帝さん並にな」
　そこまでというのだ。
「めっちゃや」
「強いね」
「そやからな」
　だからだというのだ。
「僕等も用心してな」
「戦うことやね」
「そや、それでや」
「用心して」
「そしてな」
「戦おうね」
「この塔自体が正念場やが」　
　それでもとだ、芥川は言った。
「そやけどな」
「その正念場のクライマックスやね」
「僕等はそこにおる」
　今現在というのだ。
「そうなってるわ」
「そやからやね」
「今度の戦もな」
「気を引き締めて」
「そしてや」
　そのうえでというのだ。
「戦おうな」
「そやね」
　綾乃もまさにと頷いた。
「今度の神霊さん達との戦も」
「そうしよな」
「これからもそれぞれの神界の最高神格と戦ってく」
　この事実をだ、中里は言った。
「そやからな」
「それでやね」
「最後の最後までな」
　綾乃に話した。
「戦っていこな」
「そうしよね」
「あと少しになったら」
　それこそというのだ。
「もうな」
「最後の最後まで気を抜かへんで」
「そしてな」
「踏破することやね」
「むしろ勝って兜の緒を締める」
「そのつもりでやね」
「いることや」
　こう言うのだった。
「そうあるべきや」
「そうやね」
「気を抜いたら」
　その時はというのだ。
「それこそな」
「何もかもが終わりやね」
「その時点でな」
「それまでどれだけやってもな」
「気を抜いたら失敗して」
「そしてな」
　そうなってというのだ。
「ほんまな」
「終わりやね」
「それまで一生懸命努力して」
「積み上げてきて」
「それがな」
　まさにというのだ。