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猫がいると

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第四章

「どう見ても」
「狂信者も多いですね」
「巨人以外の全部のチームを憎んでいるとか言う位の」
「そうですし」
「その人はです」
 まさにというのだ。
「何かとです」
「間違えていますね」
「そうした人でしたので」 
 だからだというのだ。
「今は人生自体をです」
「間違えていて」
「はい」
 そしてというのだ。
「本当に沖縄のです」
「基地の前で、ですね」
「住み込んで」
「テントを置いて」
「非合法に」
 それを知事が止めないのだ、沖縄では。
「そうしてです」
「反対ばかり言ってやりたい放題ですね」
「そうしていてもです」
 それでもというのだ。
「不思議ではないとです」
「師匠はお考えですね」
「その人については」
「そうでしょうね」
 新田も否定しなかった、もっと言えば出来なかった。
「その人は」
「何かです」
 ここでだ、新田は考える顔で言った。
「猫を保護して育てるにもある程度のものが必要ですね」
「そうです」
 まさにというのだった。
「仏門は昔から猫を大事にしてきましたが」
「鼠のことがあって」
「そこからです、それに命そのものをです」
「大事にしていますね」
「それが出来るだけのです」
「徳がありますね」
「そうですので」
 だからだというのだ。
「そのことから考えてもです」
「尊いですね」
「左様です」
 そうだというのだ。
「やはり」
「そうですね」
「尚拙僧は」
 山本はさらに話した。
「今お話したマルクス主義の人をある意味で手本にしてきました」
「反面教師ですね」
「どう考えてもです」
 それこそというのだ。
「間違えていて」
「考えが」
「そして人生自体もです」
「間違えるとですね」
「思いましたし」
「その人と会って」
「こうなってはです」
 新田にさらに話した。
「ならないとです」
「思われたので」
「仏門を確かに学び」
 そうしてというのだ。 
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