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星河の覇皇

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第八十七部第二章 膠着状態に入りその十四

「これはもう科学的に証明されています」
「結局人間は同じです」
「民族や宗教、人種や文明に関係ありません」
「人間の能力は大差ありません」
「努力次第でどうにもなります」
「幾らでも成長します」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「エウロパも同じです」
「今は三百年もの違いがあると言われていて」
「国力差は六百倍です」
「そこまでの違いがありますが」
「それでもですね」
「人口は兎も角として」
 現時点で四十倍ものそれはというのだ。
「ですが国民所得や技術は」
「そうしたところはですね」
「何とでもなりますね」
「努力によって」
「敵を侮ると敗れます」
 少佐は言い切った。
「例え今どれだけ小さくとも」
「小魚も大きくなります」
「生まれた時小魚でも大魚になります」
「そうしたものですね」
「そうです、日本も最初は小国でした」
 少佐は維新の頃の日本をこうも表現した。
「実に、ですが」
「今お話している通りですね」
「恐ろしい国になりました」
「何百年と言われた差を僅か七十年程でなくした」
「それはどの国でも出来る」
「エウロパでも」
「今エウロパは一致団結して発展に向かっています」
 このことも指摘した。
「あの男の下に」
「ギルフォード総統ですね」
「あの男によってですね」
「復興は急激に終わり」
「発展に入っていて」
「そしてですね」
「その発展は急です」
 これは今密かに連合でも気付く者は気付き警戒されている。
「我々も発展していますが」
「成長率十パーセント台です」
「毎年それで成長しています」
「それが続いています」
「連合は巨大になり続けてはいますね」
「しかし我々より遥かにです」
 エウロパはというのだ。
「あの国は成長しています」
「恐ろしいまでの発展ですね」
「あれだけの発展を何十年も続けますと」
「開発、開墾を進め」
「そしてですね」
「技術革新も進んでいますので」
 こちらもというのだ。
「ですから」
「日本を見ている時ではない」
「エウロパを見るべきですね」
「あの国にどう対するか」
「韓国にしても」
「日本を超えてもエウロパに後れを取りますと」
 そうなってしまうと、というのだ。 
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