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第百三十九話 姉の忠告その一
第百三十九話 姉の忠告
運動会の打ち上げで越智の家に行って一緒に飲むことにしてだ、富美子は缶の酒やつまみを持って彼の家に行こうとしたが。
そこでだ、姉の美奈代にこう言われた。
「寝るならうちで寝なさいよ」
「エッちゃんのお家でなくて?」
「違うわよ、酔い潰れてね」
そうなってというのだ。
「お外で寝るとかね」
「するなっていうのね」
「風邪ひくわよ」
「だからなのね」
「そう、寝るならね」
「お家でなのね」
「冬なんかお外で寝たら」
そうすればというと。
「死ぬわよ」
「大阪でもなのね」
「日本だと沖縄でも危ないわよ」
「冬に寝たら凍死するのね」
「そうなるからね」
「お家で寝ることね」
「そうよ」
絶対にというのだ。
「そこは守りなさいね」
「絶対に」
「飲むのはいいのよ」
酒をというのだ。
「けれどね」
「お外では寝ない」
「そこは守るのよ」
「自分の為ね」
「そうよ、酔い潰れて外で寝てる人いるけれど」
「風邪ひくのね」
「最悪冬だとね」
この季節ではというのだ。
「凍死するから」
「気を付ける」
「そうしなさい、何なら迎えに行くわよ」
姉はこうも言った。
「私今日は飲まないから」
「休肝日?」
「そう、飲むのは時々にしてるでしょ」
「お姉ちゃんそうね」
「毎日飲むとね」
そうすると、というのだ。
「身体に悪いから」
「時々ね」
「好きでもね」
「時々にして」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「健康にも気を付けてるのよ」
「そういうことね」
「それで若しよ」
「酔い潰れそうなら」
「迎えに行くから」
「連絡しろっていうのね」
「彼氏さんにでも頼めばいいわ」
越智にというのだ。
「危ないなら」
「じゃああまり飲まないで」
「まあ酔い潰れない位ならいいわね」
飲んでもというのだ。
「私に迎えに来られるのが嫌なら」
「流石にこの歳て誰かに迎えに来られるのは」
「恥ずかしい?」
「ちょっとね」
「お外で潰れるよりましよ、それに女の子の夜の一人歩きはね」
「危ないのね」
「そうよ、だから今から行くけれど」
そうするがというのだ。
「車で送るわね」
「同じ団地だからいいわよ」
「よくないわよ、団地の中でもね」
その敷地内でもというのだ。
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