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夢幻水滸伝

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第三百六十一話 戦の期限その六

「ええな」
「そうしますね」
「海中にもな」
 トウェインはそちらにもと話した。
「見張りをな」
「置きますね」
「この世界にも潜水艦あるしな」
 だからだというのだ。
「そっちもな」
「警戒しますね」
「潜水艦も厄介やからな」
「奇襲をよく受けます」
「そや、しかし潜水艦は実は弱い」
 そうした兵器であるというのだ。
「速度は遅いし装甲もない」
「海中で隠れてということに特化しています」
 エリカは水軍を預かる者として答えた、水軍には潜水艦もあるのでそれで今ここで確かに言えるのだ。
「そやからです」
「足は遅くて装甲もない」
「そやから見付かるとです」
「もう後はな」
「撃沈されます」
 そうされるというのだ。
「まさに」
「そうやねんな」
「奇襲には向いていますが」
 潜水艦はというのだ。
「監視にも。そやけどです」
「艦隊戦に正面から向かうのはな」
「向いていません」
「そやねんな」
「隠密行動が主なので」
「通商破壊とかおあつらえ向きやけどな」 
 それでもというのだ。
「それもな」
「護衛艦や護衛空母を付けられると」
「かなりやばいしな」
「特に空からが弱いです」
「哨戒機とか出してな」
「そうです、弱いのです」
 エリカはきっぱりとした口調で言い切った。
「潜水艦は」
「あくまで隠密行動特化や」
「そうした兵器ですね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「使い方が難しい」
「そうですね」
「上手に使えば戦局にも影響するが」
「守りはないに等しく見付かれば」
「もう終わりや」
 その時点でというのだ。
「そうした兵器や」
「勿論この戦でもです」
「敵軍の潜水艦には気を付けてるな」
「はい」
 エリカはトウェインに強い声で答えた。
「そうしています」
「そうやねんな」
「敵軍もです」
 彼等もというのだ。
「そうしています」
「お互いな」
「やはり潜水艦に注意する位やないと」
 さもないと、というのだ。
「あきませんね」
「潜水艦のことを忘れてやられるのは二流や」
 トウェインはきっぱりと言い切った。
「ほんまな」
「そうですね」
「そやからな」 
 だからだというのだ。
「エリカちゃんはこのままや」
「潜水艦には気を付けることですね」
「そや」
 まさにというのだ。 
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