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ハッピークローバー

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第百三十八話 肩と肘その七

「日本酒と一緒にね
「飲んで食べてたの」
「それでなったみたいだよ」
「そうなのね」
「そうみたいだよ」
「成程ね」
「それで痛風になって」
 このことは事実でというのだ。
「通院したり抗議をしようにも行けなかったり」
「色々あったのね」
「それで優勝決まった時病院にいて」 
 昭和六十年のことである。
「胴上げされなかったし」
「それは辛いわね」
「折角優勝したのにね」 
 どのチームにとっても最高の幸せであるそれを果たしてもだ。
「通院していて」
「胴上げされなくて」
「それで審判の判定に不満があっても」
 それでもというのだ。
「痛風だとちょっと風が当たっても痛くて」
「動けないのよね」
「だからね」
 その為にというのだ。
「抗議にもね」
「行けなくて」
「苦労したみたいだよ」
「痛風になって」
「だからね」
 それでというのだ。
「痛風は怖いよ」
「本当にそうね」
「そう、だからね」
「最初からなのね」
「気を付けてるんだ」
「ならないのが一番だしね」
「そうだよね」
 一華の言葉に確かにと頷いた。
「他の病気だってね」
「お話に出たけれど糖尿病だって」
「そうだね」
「最初からならない様に注意する」
「それが大事だね、だからね」
「ヒロ君も気を付けてるのね」
「そうなんだ」
 糸蒟蒻を食べつつ応えた。
「俺は」
「いいことね、けれどホルモンとビールの組み合わせって」
「痛風によくないよ」
「それでも美味しいわね」
「うん、あとビールならね」
 この酒を飲むならというのだ。
「ドイツみたいにソーセージとかベーコンとか」
「痛風になっても」
「合うわね」
「卵だってね」
 達川は卵料理もと話した。
「生卵をビールに入れなくても」
「ビールに合うわね」
「ゆで卵なんてね」
「そうそう、合うわね」
「ドイツはビールの国だけあって」
「お料理もビールに合うわね」
「けれど豚肉とかバターとか多くてケーキもあるし」
 デザートの話もした。
「ビールには合わなくてもね」
「よく食べるから、あっちだと」
「日本もだけれどね」
「ドイツ料理は痛風によくないわね」
「ビールと合うけれどね」
「ビールにそれと合う痛風にはよくないお料理」
「幾ら美味しくてもね」
 それでもというのだ。
「日本にいたらね」
「和食を食べて控えるべきね」
「俺が思うにこうしたお鍋とか」
 達川は今度は茸を食べつつ話した、その前では一華が豆腐をはふはふと食べつつ彼の話を聞いている。 
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