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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その五十

「お二方はな」
「その軍事的才能故にですか」
「気付かれましたか」
「そうなのですか」
「おそらくな」
 そしてというのだ。
「そう言われていると思うがな」
「僅かな違いですな」
「これまでのティムール軍と今のティムール軍の動き」
「それが違っていて」
「それで、ですか」
「私にはわからないが」
 そのティムール軍の動きがというのだ。
「どうもな」
「それは私もです」
「私も同じです」
「私もまたです」
「違うとは」
 観戦武官達は誰もわからなかった。
「思えないです」
「果たして違うのでしょうか」
「何がどうか」
「どう違うのか」
「そう思います、ですが」
 それでもと言うのだ。
「お二方はわかってですか」
「そうして言われてですか」
「それが今のティムール軍の状況を作っている」
「そうだというのですか」
「そうも言っておられる」
 実際にというのだ。
「お二方はな」
「やはりそうですか」
「そしてですか」
「今後はですか」
「そのこともですか」
「観て欲しいとな」
 その様にというのだ。
「お話があるかもな」
「オリンポスからですか」
「それでは我々はですね」
「これからはですね」
「そのことも観ていくのですね」
「お話がある前に」
「そうしていくべきだと考えている」
 実際にとだ、大佐は述べた。
「私はな、だが動きが落ちたのならだ」
「それならですか」
「それならばですか」
「そこには根拠がある、あらゆることにだ」
 まさにというのだ。
「根拠があるな」
「はい、まさに」
「何も根拠のないものはありません」
「それが虚言等でない限りです」
「根拠は必ずあります」
「軍の動きも然りだ」
 これもまたというのだ。
「やはりな」
「動くがよくなるにしても悪くなるにしても」
「そして勝敗もです」
「必ず根拠があります」
「それが軍というものです」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「我々としてもな」
「ティムール軍の動きが悪くなったというのなら」
「それで今の劣勢につながっているのなら」
「その根拠を確かめるべきです」
「観戦武官としても」
「必ずな、そしてだ」
 そのうえでというのだ。 
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