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神々の塔

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第七十七話 世界のサイクルその二

「逃げんとな」
「しゃあないね」
「我慢してたらな」
「殺されるね、最悪」
「まして反撃出来るか」
「それも無理やね」
「人も生きものも圧倒的な暴力を受けたり見るとな」
 見る場合もだというのだ。
「無抵抗になるわ」
「恐怖で身体が竦んで」
「心もな」
「怯えきてやね」
「そうなるわ、それで向かえるか」
「何も考えられへん様になるね」
「それで逃げるなって言って」 
 そうしてというのだ。
「我慢しろとか立ち向かえとか」
「出来る筈ないね」
「言う奴は出鱈目なアホで思いやりがなくてや」
「そんなこともわからへんで人が暴力受けても平気で」
「しかもそれでどうなってもな」
 暴力を受けている人がというのだ。
「責任取る筈ないわ」
「そやね」
「自分の頃はそうやったとか言うて」
「昔は昔やし」
「昔がおかしかった」
「そうやね」
「それで自分が今受けてへんなら」
 その暴力をというのだ。
「ええ」
「そうした考えやね」
「そんな奴の言うことはな」
「聞くことないね」
「それでそんな奴からはな」
 暴力を振るう様な輩からとはというのだ。
「逃げるのがな」
「試練の乗り越え方やね」
「隠れてもええ、我慢してな」
「ええことはないね」
「そやからな」
「そや、相手が力だけあるアホでや」
 芥川もまさにと言ってきた。
「何でもないことで出鱈目に暴力振るう奴に例えば子供が迎えるか」
「そんな筈ないね」
「中学の部活の顧問の先公がそんな奴でな」
 こうしたことはままにしてあるものだ。
「この前までランドセル背負ってた子供がどないして反撃出来るねん」
「拳銃持ってたらやね」
「そんなんあるか、日本やとな」
「うち等が今いる国やと」
「特にや」
 それこそというのだ。
「出来る筈ないわ」
「そやね」
「アホでしかも感情の赴くまま暴力振るう奴やとな」
「ほんま大怪我するか」
「死ぬかも知れん」
「我慢してその部活行ってたら」
「それで我慢せい、逃げるな、部活行けって言うてや」 
 そうしてというのだ。
「ほんまに死んで言ってた奴が責任取るか」
「その筈ないね」
「その教師をまずや」
「クビにせんとあかんね」
「そや、こんな奴一般企業や他の公務員やとどうや」
 公立学校の教師は公務員である、だがそうでありながら平然と政治活動を行っている輩が多かったりする。
「クビや」
「即刻ね」
「暴力は否定すべきもんや」
「何があっても」
「法治やない」
「法の下にあるのは武力で」
「法の統制を受けてる」
 そうだというのだ。 
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