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ドリトル先生と奇麗な薔薇達

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第五幕その九

「言葉の問題はないね」
「どっちもドイツ語だからね」
 こう言ったのはトートーでした。
「そうだよね」
「そうそう、どちらの国もドイツ語だよ」
 ジップもまさにと言います。
「同じ民族だしね」
「どんな人達か詳しく知らないけれど」 
 それでもと言うホワイティでした。
「言葉の問題はないね」
「だからドイツとオーストリアの行き来って楽なんだよね」
 こう言ったのはチーチーでした。
「同じドイツ語だからね」
「やっぱりそれぞれの国の違いはあるけれどね」
 ガブガブは考えるお顔で言いました。
「何かと共通点のある二国ね」
「むしろイギリスよりその違いないかな」
「イギリスって四国の違いかなりあるのよね」
 チープサイドの家族は自分達の故郷のお話をしました。
「イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドで」
「その違いよりもないかな」
「しかも生物学と植物学って」
 ダブダブはお二人のお仕事のお話をしました。
「この組み合わせも面白いね」
「しかも日本で巡り合うなんて」
 それはと言うチーチーでした。
「やっぱり不思議だよ」
「是非幸せになって欲しいわ」
 ポリネシアは心から思いました。
「末永くね」
「神様のお導きの出会いだし」
 それでと言う老馬でした。
「是非共だね」
「お幸せに」
「まずはこの言葉でね」
 オシツオサレツもお二人を祝福して言います。
「そして末永く」
「そう言いたいね」
「そうだね、そしてね」
 先生は皆に言いました。
「僕達はこれからね」
「お二人が幸せになる為に」
「男の人が何をプレゼントしたらいいか」
「そのことを考えることだね」
「これから」
「そうだよ、そしてね」
 それでと言う先生でした。
「一つ思うことはね」
「何かな」
「一体」
「それは」
「いや、ドイツとオーストリアは確かに同じドイツ語でね」
 使われている言語はというのです。
「同じ民族だね」
「ゲルマンだよね」
「そうよね」
「だから意志の疎通も用意だね」
「けれど一つ重要な違いがあるね」
 皆に言いました。
「今僕達は神様のお話をしたけれど」
「あっ、そうだね」
「カトリックとプロテスタント」
「その違いがあるね」
「ドイツとオーストリアは」
「ドイツは北部がプロテスタントの人が多くて」
 そうしてというのです。
「南部はカトリックの人が多くて」
「オーストリアもだよね」
「カトリックの人が多くて」
「そうだよね」
「その違いがあるね」
「ドイツとオーストリアは」
「どうかのかな」 
 先生は考えるお顔で言いました。 
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