| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハッピークローバー

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百三十六話 閉会式の前にその九

「あっちでもかなりね」
「嫌われてるの」
「それで色々強い子に取り入って」
「悪いことしてるのね」
「あることないこと拭き込んだりしてね」
「やること変わらないわね」
「うちの中等部でも有名な嫌われ者だったけれど」 
 それで終わらずというのだ。
「今もね」
「有名な嫌われ者なのね」
「それでね」  
 そうであってというのだ。
「行いはどんどんね」
「悪くなってるのね」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「これがね」
「じゃあ将来は」
 理虹はその話を聞いて一華に言った。
「チンピラね」
「そうなるのね」
「ええ、碌でもない奴にね」
「なるのね」
「ああした性根だと」
 それこそというのだ。
「まともにはね」
「なれないのね」
「そう、そしてね」
 それでというのだ。
「まともなところじゃ何処もね
「相手にしなくて」
「類は友を呼ぶで」
 この言葉はこの世の摂理の一つだ、人間は同じレベルの者同士で集まるものだ。善人でも悪人でもだ。
「もうね」
「碌でもないお仲間と群れて」
「そうなってね」
 それでというのだ。
「もう行く先はね」
「チンピラね」
「そうなって」
 そうしてというのだ。
「それでね」
「碌でもない人生歩くのね」
「実際そう思うでしょ」
 理虹は一華に問うた。
「あいつはそうなるって」
「ええ」
 一華もまさにと答えた。
「もうね」
「そうならない筈がないでしょ」
「最低な奴だからね」
「性格悪過ぎてね」
「まともな人には相手にされないから」 
 だからだというのだ。
「そうだと」
「そうならない筈がないわよ」
「そうね」
「それでね」
 そのうえでというのだった。
「チンピラになって」
「碌でもない連中同士で生きるのね」
「そして碌な人生歩まないわよ」
 そうなるというのだ。
「絶対に」
「間違いないわね」
 一華は理虹のその言葉に頷いた。
「あいつは」
「性格悪過ぎるから」
「あんなのじゃね」
「いい人生歩めないわよ」
「好きな人いなかったし」
「そういう連中も集まるけれど」
「質の悪い奴等ばかりね」
 そうなるというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧