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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その十

「思わぬ場所に潜伏されてだ」
「底から攻撃を受けた」
「そうなのですね」
「それで敗北を重ねた」
「そうなったのですね」
「そうだ」
 そうなったというのだ。
「我々はな」
「潜水艦の伝統的な運営ですね」
「今思いますと」
「我々はそれをされて」
「そうしてですか」
「敗れてきた、だが発見出来ない艦艇なぞ存在しない」
 シャイターンは強い声で言った。
「決してな、そしてオムダーマン軍の軍事技術は我々とほぼ同じだ」
「隠密能力も同じですね」
「幾らそちらを高めても」
「それでもですね」
「索敵能力を最大限にして哨戒を行えば」
 それでというのだ。
「発見出来る、そして隠密能力に艦艇の能力を集中させたならだ」
「他の能力が犠牲になってしまいますね」
「どうしてもそうなってしまいますね」
「その能力に特化させれば」
「どうしても」
「だから惑星の戦力で潜水艦は速度も防御力も低い」
 他の種類の艦艇に比べてだ、速度にしても水上でも水中でも水上艦艇よりも速度はどうしても落ちるのだ。
「だから発見されるとだ」
「それで終わりですね」
「先程も話に出ましたが撃沈されるだけですね」
「そうなってしまいますね」
「まさに的に等しいですね」
「そうだ、発見された潜水艦は的だ」
 そう言っていいものだというのだ。
「まさにな、だからだ」
「索敵能力を高め」
「そのうえで、ですか」
「これからは戦う」
「そしていきますか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「これからの我々はな」
「索敵を徹底し」
「そして潜水艦を発見すれば攻撃を加える」
「そうして敵の奇襲を防ぎますか」
「そうするが」
 それでもとだ、シャイターンはあらためて言った。
「私が戻ったことはだ」
「アッディーン大統領が気付く」
「そうだというのですか」
「あの御仁は」
「私が前線からいなくなったことに気付いたのだ」
 それならというのだ。
「ならだ」
「それならですか」
「戻られたことも気付く」
「そうなるのですね」
「当然としてな、そして気付けば」
 その時はというと。 
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