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八条学園騒動記

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第七百六十話 あまり力を入れていなくともその十一

「事件が解決すればです」
「よしか」
「セーラとしては」
「事件の解決こそがです」
 自分が探偵かどうかよりもとうのだ。
「最重要ですね」
「ああ、それはな」
「何と言ってもね」 
 二人もその通りだと答えた。
「事件を解決する」
「それが最重要だ」
「そして疑いを賭けられている人を救う」
 冤罪の疑惑からというのだ。
「そうするものなので」
「それでか」
「そういうのにはこだわらないのね」
「呼び名はです」
「いいか」
「別に」
「私にとっては」
 これといってというのだ。
「そうなのです」
「事件の解決か」
 ダンは深く考える顔になって話した。
「最重要は」
「今言わさせてもらった通りに」
「やはりそうだな」
「事件の解決ですね」
「解決出来ないとな」
 さもないと、というのだ。
「意味はない」
「左様ですね」
「科学でも何でもな」
 それこそというのだ。
「事件を解決してこそだ」
「意味がありますね」
「何もなくとも」
 それでもというのだ。
「事件が解決出来ればだ」
「よしですね」
「逆に最高の科学でもな」
「事件が解決出来ないなら」
「全くだ」
 それこそというのだ。
「意味はない」
「左様ですね」
「本当に事件を解決しないとな」
 そうでなければというのだ。
「それが推理でもファンタジーでもな」
「意味はなく」
「解決出来てな」
 そうしてというのだ。
「真犯人を見出してな」
「冤罪を晴らしてこそ」
「意味がある」
 そうであってこそというのだ。
「本当にな」
「その通りです、ですから」
 セーラはダンに話した。
「私はです」
「魔術も超能力も使ってか」
「事件があれば」
 その時にというのだ。
「解決します」
「そうするか」
「はい、そして」
 それにというのだった。
「冤罪を晴らします」
「そうしていくか」
「これからも」
 こう言ってだった。
 セーラはお茶を飲んだ、そこで今一緒に飲んでいる面々に目を向けてこんなことを言ったのであった。


あまり力を入れてなくとも   完


                    2024・4・16 
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