八条学園騒動記
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第七百六十話 あまり力を入れていなくともその十
「科学だ」
「科学から事件を解決する」
「それがだ」
まさにというのだ。
「推理だ」
「魔術とかは使わず」
「少なくとも連合だとな」
自分達の国ではというのだ。
「それも知識でだ」
「科学の知識ね」
「それを用いてだ」
「トリックや謎を暴くのね」
「そうしたものだからな」
それ故にというのだ。
「魔術や超能力を使うと」
「別のジャンルになるのね」
「そうなる」
「そういえばね」
エイミーもダンの話をここまで聞いて言った。
「ポワロさんもね」
「椅子に座って推理をしていくな」
「あの人はね、けれどね」
それでもというのだった。
「科学の知識もね」
「使っていくな」
「頭の中で色々考えて」
「検証していくな」
「そうしているけれどね」
尚アガサ=クリスティーが書いた頃の彼は小柄で八の字のワックスで固めた口髭を生やした禿頭であったが今は女性の場合もある。それも美少女だったりする。
「科学よね」
「使う知識はな」
「そうよね」
「近代になって興ったジャンルでだ」
「近代は科学の時代だし」
「今もそうだがな」
「推理は科学を用いるものね」
「そうだ、それでセーラもそう言ったな」
「はい」
セーラ自身が答えた。
「実際に」
「そうだったな」
「私は冤罪を解決する為ならです」
「魔術や超能力も使うか」
「あらゆる力を用いて」
自分が備えているそれをというのだ。
「そうしてです」
「解決するか」
「ですから」
そうするからだというのだ。
「その様にです」
「言うか」
「探偵にはなれないと」
「科学だけを用いる訳じゃないか」
「そうです、私は科学は万能かといいますと」
「違うとか」
「考えていますし」
この考えもありというのだ。
「それで、です」
「探偵じゃないか」
「魔術師、超能力者と言われるなら」
それならというのだった。
「そうなるでしょう」
「そちらは否定しないか」
「そうした考えです」
ダンに確かな声で答えた。
「私は」
「そうか、確かにな」
「推理は科学なのよね」
テンボとジャッキーも言ってきた。
「科学の知識を使って事件を解決する」
「そうするからな」
「それでトリックも破るし」
「魔術や超能力でとはならないな」
「ですから」
セーラは二人にも話した。
「私は自分をそう言います、ですが」
「ですが?」
「どうしたの?」
「冤罪を解決するにはどんな力も使うと申し上げましたね」
自分のこの言葉について言うのだった。
「ですから科学もです」
「使うのか」
「そうするのね」
「事件を解決出来るのなら」
冤罪であるそれをというのだ。
「科学もです」
「本当にどんな力も使うか」
「何でもなのね」
「まさに、そして」
そのうえでというのだった。
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