仮面ライダーギーツ 運命の瞬間
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第五十章
「そうして楽しんできなよ」
「そうしていいのね」
「俺はこいつといるから」
姉に浮世に顔を向けて告げた。
「だからね」
「それでなのね」
「ああ、祢音と二人でさ」
「楽しんでくればいいのね」
「祢音の家でも行って」
「うん、来て」
鞍馬は桜井の言葉を受けて沙羅に笑顔で声をかけた。
「お姉ちゃんもいるしね
「祢音ちゃんのお姉さんね」
「お父さんもお母さんもボディーガードの人達もいるし」
「賑やかに楽しめる?」
「楽しめるわ、景和は英寿と一緒にいるなら」
それならというのだ。
「私はね」
「私となのね」
「楽しみましょう、いいですか?」
「貴女も景和もいいって言ってくれるなら」
「それじゃあ」
「行きましょう」
こう話してだった。
二人は鞍馬の家に行った、そして残るは二人になったが。
浮世は桜井に二人になると微笑んで言った。
「俺は人間に戻る」
「そうするんだな」
「仕事ももう決めてある」
こちらのこともというのだ。
「役者に戻る」
「そうするんだな」
「トップスターに返り咲く」
「そしてまた人を化かすんだな」
「狐だからな、それでお前はどうするんだ」
「俺は仕事を続けるよ」
桜井は微笑んで答えた。
「やっと決まった仕事だしな」
「蕎麦屋の仕事か」
「今蕎麦の打ち方とか調理師のこととか経営のこととか勉強してるんだよ」
「自分からか」
「自分からはじめるとな」
そうすると、というのだ。
「店の親父さんが教えてくれる様になったよ」
「それは何よりだな」
「自分で勉強して教えてもらってな」
そうしてというのだ。
「随分とな」
「頭に入ってきたか」
「そして身に着いてきたよ」
「それは何よりだな、それで今から行くか」
「あそこにか」
「姉さん。ツムリも待っている」
彼女もというのだ。
「あそこでな」
「これからあそこに行ってか」
「戻ってな」
そうしてというのだ。
「飲むか」
「ああ、それじゃあな」
「楽しくやるぞ」
こう言ってだった。
浮世は桜井をその場所に連れて行った、そこはデザイアグランプリの時いつもライダー達が控えていたあの場所だった。
そこに二人が入るとだ、もうツムリが待っていて二人に微笑んで声をかけてきた。
「お待ちしていました」
「はい、ここにまた戻ってきました」
「ゆっくりしていて下さい」
ツムリは桜井に微笑んで話した。
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