仮面ライダーギーツ　運命の瞬間

「そしてそのうえで」
「ああ、敵に向かってな」
「一気に倒すんだ」
「そうしような、一輝」
　バイスが応えてだった。
「俺っち達も体力の限界だしな」
「そろそろね」
「それじゃあな」
「うん、一気に攻めよう」
「皆でな」
　こう話してだった。
　リバイ達は横一列になった、そして全員で突進し前から来る敵達にぶつかり一気に薙ぎ倒していった。それは賭けの様であったが。
　賭けに勝った、それでだった。
　立っていたのは彼等だった、それでバイスは言った。
「じゃあ英寿達を助けに行くか」
「ああ、けれど俺達が行った頃にはな」　
　リバイ達は確かな声でこう返した。
「終わってるだろうな」
「そうだな」
　バイスはリバイにまさにと頷いて応えた。
「あいつ等ならな」
「じゃあ迎えに行こうか」
「ああ、助けに行くんじゃなくてな」
「勝った皆をな」
「迎えに行こうな」
「そうしような」
　こう話してだった。
　リバイ達は仲間達を迎えに行った、彼等の笑顔がどんなものかそれを見るのを楽しみにしながらそうした。
　ジーン、キューン、パンクジャックはそれぞれレター、ケイロウ、ダバーンと戦っていた。その戦いは激しいものでまさに一進一退だった。
　それで彼等も苦戦していた、しかしその中でジーンは仲間達に言った。
「皆まだ戦えるよね」
「大丈夫だよ、けれどね」
　キューンが応えた。
「正直なところ」
「そろそろ限界だよね」
「うん」
　その通りだというのだった。
「もうね」
「俺もだ、自分でもよくやってると思うけれどな」　　
　パンクジャックも言ってきた。
「もうもちそうもないな」
「このまま戦ってもジリ貧だね」
「ああ、間違いなくな」
「それなら」
　ジーンは前を見据えて言った。
「切り札を出そうか」
「さもないと負けるぜ」　
　これがパンクジャックの返答だった。
「俺達の方がな」
「そうだよね」
「ああ、だからな」　
　それでというのだ。
「仕掛けような」
「そうしようね」
「相手も強い、けれどな」
「俺達も仮面ライダーだよ」
「相手と同じな、だったらな」
「切り札を出そう」
　ジーンはあらためて言った。
「そうしよう」
「これからな」
「しかし」
「二人共いいね」
　キューンは二人に告げた。