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星河の覇皇

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第八十六部第五章 傍目に見つつその六十四

「そして必ずだ」
「マウリアを変革させる」
「そうなる、少なくともアウトカースト層を一般市民にする」
「被差別階級ではなく」
「支配層になることを目指してな」 
 そうしてというのだ。
「最悪でもだ」
「そこまで、ですね」
「する、マウリアもまた英傑を得た」
 この国もというのだ。
「我がエウロパ、連合そしてサハラと共にだ」
「あの国もですね」
「英傑を得た」
「それがジャバル副主席ですね」
「そういうことだ、革命家であり政治家であるな」
「英傑ですか」
「まさにな、エウロパの英雄は」
 マールボロはモンサルヴァートにそれが誰かも話した。
「言うまでもなくな」
「ギルフォード総統ですね」
「国父ブラウベルグ以来の英傑だ」
「エウロパを救いかつ発展させる」
「そこまでの人物だ、そしてだ」
「連合の英傑はですね」
「あの長官殿だ」
 連合については忌々しい顔で述べた。
「それはな」
「八条長官ですね」
「連合にとっては英傑だが」
 しかしというのだ。
「我々にとってはこれ以上はない強敵だ」
「それがあの長官殿ですね」
「卿と立場は同じだな」
 モンサルヴァートに対しても話した。
「軍事の責任者という点では」
「私は軍務大臣であり」
「あの長官殿は国防長官だ」
「役職の名前こそ違いますが」
「しかしだ」
 それでもというのだ。
「同じだな」
「はい、軍事担当の閣僚なので」
「まさに卿と同じだ」
「軍人としてわかりませんが政治家としての資質はです」
 八条のそれはとだ、モンサルヴァートは自分が見た彼のことを話した。
「非常にです」
「優れた人物だな」
「英傑と言っていいまでの」
「だからあそこまでのことが出来ている」
「連合全体の国防を担う省庁の立ち上げから今まで辣腕を振るい」
「確かな組織にしてな」
「我々との戦争にも勝ち」
「連合の国防体制を整えていっている」
 それを続けているというのだ。
「そう考えますと」
「恐ろしいまでに有能なな」
「我々の敵であり」
「連合の英傑だ」
「左様ですね」
「その彼が連合の英傑だ」
「そしてサハラは」
「二人いる」
 この地域の英傑はというのだ。
「今争っているがな」
「シャイターン主席とですね」
「アッディーン大統領だ」
 この二人だというのだ。 
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