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競り合って勝ったことは

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第三章

「クライマックスでDENAに負けたしね」
「そうよね」
「千佳ちゃん的にはまさかよね」
「ペナントで負け越していたけれど」
「それでもね」
「残念だったわ」
 実際にこう言うのだった。
「本当にね、それで三年目がね」
「それね、二〇一八年」
「ソフトバンクに負けたわね」
「そのリベンジ果たしたいのね」
「どっちもシリーズに出たら」
「そうしたいわ」
 まさにというのだ。
「本当にね」
「カープとしてはそうなのね」
「このまま優勝したい」
「シリーズに出て日本一になりたい」
「絶対に」
「そう、絶対によ」
 まさにというのだ。
「そう思うからね」
「それでよね」
「阪神に勝ちたい」
「そう言うのね」
「心から思ってね」 
 そのうえでというのだ。
「願ってるわ」
「そうなのね」
「まあそれ言うとね」
「私達もだけれどね」
「阪神も」
「お兄ちゃんもそう言ってるわ」
 千佳は兄の話もした。
「今朝もね」
「昨日大勝利だったし」
「岡田監督通産七〇〇勝到達ね」
「そうだったからよね」
「ディリー読みながら大喜びで」 
 そうであってというのだ。
「連覇だとか言ってるわ」
「そうなのね」
「らしいわね」
「寿さんならそう言うわね」
「千佳ちゃんのお兄ちゃんなら」
「だから言ってやったのよ」
 千佳は真顔で言った。
「勝つのはカープだって」
「そうよね」
「千佳ちゃんならそう言うわね」
「それでそう言ったのに」
「寿さんに」
「そうよ、朝ご飯食べながらね」 
 その場でというのだ。
「それでよ」
「今も言うのね」
「そうなのね」
「学校から帰っても」
「そう言うのよね」
「カープは今年日本一になるってね」
 そうすると言ってだった。
 千佳はカープの昨日の試合から今後のチーム戦略も練っていくことにした、そうして授業を真面目てに受けてだった。
 家に帰り塾にも行って予習復習をするとだった。
 兄の寿が学校そして塾から帰った時にだ、晩ご飯を食べている彼に言った。
「カープと阪神が競ったらね」
「優勝争いしたことないだろ」 
 兄は阪神の歴史から答えた。 
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