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星河の覇皇

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第八十六部第五章 傍目に見つつその四十二

「それは絶対のことだ、だがな」
「それを戦争で行うことはですね」
「副主席はお嫌いですね」
「左様でありますね」
「そうだ、私は確かに今のマウリア社会を破壊したい」
 このことは事実だというのだ。
「しかしだ」
「流血は望まれておらず」
「産業の破壊もですね」
「それも望まれていないですね」
「マウリア社会はこのまま発展させてだ」
 その産業や文化はというのだ。
「人口を減らさず」
「そのまま発展させ」
「そしてですね」
「我々アウトカースト層がその上に立つ」
「そのことをお考えですね」
「そうであってだ」
 それでというのだ。
「革命なぞだ」
「考えておられず」
「望まれるのはですね」
「破壊であっても取り払うか壊死や枯死であり」
「緩慢なものですね」
「殺すことはしない」 
 こうも言った。
「ただ役目を終えたならだ」
「静かに余生を過ごしてもらう」
「隠棲して」
「そのうえで」
「そうしてもらう、そして私はだ」
 ジャバル自身はというのだ。
「新しいマウリアを創造するのだ」
「それが目的であり」
「破壊ではないですね」
「それが副主席のお考えで」
「創造に入りますね」
「私のそれはな、だから戦争はな」 
 それはというのだ。
「まさにだ」
「お考えでなく」
「お好きでもないですね」
「それは」
「そうだ、だが必要ならな」
 政治的にそうだと判断すれはというのだ。
「その時はな」
「戦争をする」
「そうされますね」
「その時は」
「あくまで必要ならだ」
 その場合はというのだ。
「そうする」
「左様ですね」
「あくまで必要な時ですね」
「その時にされますね」
「それだけのことですね」
「不要なことはしないことだ」
 断じてというのだ。
「それも政治だな」
「はい、余計なことはしてはいけません」
「政治の世界においては」
「それが禍になります」
「ですから」
「そうだ、政治はやるべきことをやればいいのだ」
 あくまでというのだ。 
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