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八条学園騒動記

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第七百五十七話 麻薬がもたらすものその十二

「知らない人が結構いたらしい」
「忘れてたのかしら」
「そうだな、自分はこの世で一番偉いと思っていてもな」
 その実はというのだ。
「全くだ」
「違っていて」
「誰からもいい様に思われず」
「言われなくて」
「結局酷過ぎてな」 
 その人間性がというのだ。
「どんな人も匙を投げて」
「いい様に言われなくて」
「何でも一度ホームレスになって助けてもらってもな」
「性根変わらないで」
「後は生活保護でな」
「あの、生活保護って」 
 ジャッキーはこの時代もあるこの制度について話した、社会的に苦しくてこの制度が必要な人もいるのだ。
「本当に困っている人達のもので」
「こんな屑にはな」
「必要ないでしょ」
「俺もそう思うが」
「それを受けてなの」
「ずっと生きたらしい」
 そうだったというのだ。
「どうもな」
「とことん害にしかならなかったのね」
「親戚、兄弟ですら長い間行方を知らなかったが」
 そうした状況だったがというのだ。
「それがな」
「生活保護でなのね」
「生きていてな」
 そうであってというのだ。
「八十過ぎまで生きてな」
「天寿を全うしたの」
「だが今はな」
「餓鬼になってるわね」
「絶対にな」
 テンボは確信を以て言い切った。
「そうなっていない筈がない」
「あんまりにも酷い性根だから」
「美点がな」
 人としてのそれがというのだ。
「俺が聞いてもな」
「あたしもよ」
 ジャッキーは自分もと答えた。
「本当にね」
「ないな」
「ええ」
 そうだというのだ。
「遠慮も謙虚も感謝もね」
「何もないな」
「反省も礼儀も優しさもね」
「本当に何もなかった」
「思いやりとかも」
「だから人望も人徳もな」
 そういったものもというのだ。
「全くだ」
「なかったのね」
「そうした奴だった」
「いや、流石に甘やかされても」
「そうはだな」
「ならないんじゃ」
「それがなった」
 そこまで酷くというのだ。
「そして今はな」
「餓鬼ね」
「それになっている」
 確信を以て話した。 
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