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夢幻水滸伝

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第三百五十四話 リオ=グランデ川からその七

「山の斜面に畑を開墾してもな」
「オコナー様は段々畑にされていますね」
「山に畑をもうけられるならば」
「そうされていますね」
「それは山の斜面に添ってそのまま畑をもうけるとな」 
 そうした場合はどうなるかとだ、オコナーは話した。
「土がそのまま落ちてな」
「山からですか」
「それで畑が駄目になりますか」
「そうなりますか」
「雨でも降ったらな、そやからな」
 そうなるからだというのだ。
「山に畑をもうけるにしても」
「段々畑にして」
「山から土が落ちるのを防ぎますね」
「そうして農業をしていきますね」
「そうしてる、農業は必要やが」
 この産業を充実させることはというのだ、言うまでもなく食料を確保する為であることは言うまでもない。
「環境のこともな」
「必要ですね」
「そちらを考慮することも」
「左様ですね」
「そや、環境が問題になるとな」 
 環境破壊、それが進めばというのだ。
「住めん様になるさかいな」
「だからですね」
「環境も考えないとならないですね」
「そういうことですね」
「元々あちきは水運からはじまってるが」
 この世界での自分のことも話した。
「水運には漁業もあるな」
「はい、この州では盛んです」
「漁をしています」
「オコナー様は魚介類の養殖も進められていますね」
「食品の加工も」
「漁業も必要やが」
 こちらの産業もというのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「乱獲ですね」
「この場合はそれが問題ですね」
「漁業は」
「それで数が減るとな」 
 獲られた魚介類がというのだ。
「食べられん様になる、そして生態系がな」
「崩れますね」
「そうなりますね」
「その危険がありますね」
「そやから養殖をはじめたし」
 魚介類のそれをというのだ。
「そしてな」
「それで、ですね」
「漁業も環境を考慮する」
「そうしなければならないですね」
「そや、産業を促進させたらそこから雇用も出来るが」
 今度はこちらの話をした。
「労働条件の改善もな」
「考えねばならないですね」
「賃金や福祉を」
「そして労働環境を」
「それも政や、政はな」
 これはというのだった。
「ほんまな」
「何かとですね」
「行うことが多い」
「そうだというのですね」
「それで大変や、しかし民から支持が高いのは嬉しいさかい」 
 このことは笑顔で話した。
「そやからな」
「それで、ですね」
「大変でもですね」
「ことを進めていかれますね」
「そうされますね」
「そうするわ、あと州を統一して欲しいっていう声が大きい」
 今はそうなっている、民からその声が日増しに高まっているのだ。 
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