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夢幻水滸伝

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第三百五十四話 リオ=グランデ川からその二

 オコナーはウアスの杖を出して獣使いの技能を最大限に用いた、そうしてアルパカーキの港の前に大量発生していた川の獣やモンスター達をだった。
 瞬く間に全て自身の使役獣やモンスターとした、それを見てだった。
 漁師はその口をあんぐりと開けてだ、オコナーに言った。
「いや、まさか」
「あっという間にやな」
「これだけの数の獣やモンスターを使役下に置かれるとは」
「これが星のモンの力やな」
「左様ですね」
「凄いわ、あちきも思うわ」 
 オコナー自身もというのだ。
「ほんまな」
「そう言われますね」
「ああ、それでな」
 オコナーはさらに言った。
「港は収まったし」
「これで漁業も貿易もです」
「出来るな」
「水運が復活しました」 
 オコナーに笑顔で話した。
「有り難いです」
「それは何よりやな、ただな」
「ただ?」
「実はあちきこの世界に来て間もない」
 オコナーは漁師にこのことを話した。
「それで宿無しなんや」
「お家がないですか」
「そや、もっと言えばお金はあっても」 
 財布はありそこにそれなりの額の紙幣や金貨がある。
「そやけどな」
「それでもですね」
「そや、仕事もない」
 こちらもというのだ。
「その二つがな」
「お家でしたら港の傍にアパートが多くありまして」
「空室もあるか」
「そちらの一つに入られては」
「そやな」
 オコナーは考える顔になり頷いた。
「まずはな」
「アパートに入られますね」
「流石に雨露を凌がんとな」
 住む場所を手に入れなければというのだ。
「お話にならんさかいな」
「だからですね」
「ここはな」
 是非にというのだった。
「アパートのや」
「一室に入られますね」
「そうするわ」
「それでは。では次は) 
 漁師はオコナーが住む場所についてはそうすると聞いてから彼に対してあらためて話をした。その話はというと。
「次のことですね」
「仕事やな」
「今回のことは大きな功績なので」
「その功績からか」
「はい」
 まさにというのだ。
「お仕事が来ています」
「どんな仕事や」
「この港で使う船の多くを造って売って造船会社の社長さんからです」
「その人からか」
「お話が来ています、会われますか」
「ああ、そうさせてもらうわ」
 すぐにだ、オコナーが答えてだった。
 漁師に案内されてだ、その社長に会いに行った。社長は自社の社長室にいた。スーツを着た年老いた魚人の男だった。
 社長は彼に会うとだ、すぐに仕事の話をした。 
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