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神々の塔

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第七十話 妖精王その十一

 全ての質問が終わるとだ、ドリトル先生は一行に笑顔で話した。
「うん、合格だよ」
「上に行ってええんですね」
「いいよ」
 綾乃に優しい笑顔で答えた。
「君達は試練を乗り越えたからね」
「クイズ全問正解ですね」
「それを果たしたよ」
 まさにというのだ。
「おめでとう、じゃあこれからも頑張ってね」
「あの」 
 中里が自分達に優しく話す先生に手を挙げて尋ねた。
「ちょっとええですか?」
「何かな」
「はい、僕達に出したクイズですが」 
 それのことを尋ねるのだった。
「全部僕達の誰かが答えられるもんでしたね」
「うん、難しかったと思うけれど」
「答えられるもんでしたか」
「だってね」
 先生は温厚な笑顔で話した。
「試練は乗り越えられないとね」
「試練やないですか」
「そうだよ、その人が乗り越えないならね」
 そうであるならというのだ。
「もうそれはね」
「試練やないですか」
「だからね」 
 それでというのだ。
「本当にね」
「答えられる問題をですか」
「出したんだ」
 そうしたというのだ。
「僕達もね」
「そうやったんですね」
「君達なら乗り越えられる」
 先生はあらためて言った。
「そうしたものでないとね」
「試練やなくて」
「君達は乗り越えたんだ、だからね」
「上に行ってええんですね」
「うん、健闘を祈るよ」
 先生はここでも優しい声で語った。
「これからもね」
「ほな」
「そしてね」
「この塔をですね」
「踏破するんだよ」
「そうします」 
 中里は確かな声で答えた。
「僕等は」
「その意気だよ、ではこれからも」
「上にですね」
「進んでいってね、じゃあこれからは」
「はい、上に行きます」
「宿屋で休んで」
「それからまた行きます」 
 ドリトル先生に語った。
「このまま」
「希望を持つんだよ、希望を持っているとね」
 それならというのだった。 
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