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夢幻水滸伝

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第三百五十三話 中央から八方へその十四

「ほんまな」
「不要な戦は避けますね」
「絶対にな」
「そうされますね」
「そや、それでや」
「まずは交渉ですね」
「使者を送ってな、そしてな」
 そのうえでというのだった。
「話をするわ、何やったらな」
「何やったら?」
「おらっちが二人とや」
「直接ですか」
「話してな」 
 そうしてというのだ。
「ことを進めるか」
「そうされますか」
「ああ、気心が知れてるしな」
 二人とはというのだ。
「そやからな」
「直接お話をされて」
「コーヒーでも飲みながらな」
 そうしつつとだ、真面目な顔で話した。
「話そうともな」
「お考えなのですね」
 受付嬢は野菜スティックのセロリを食べつつ応えた。
「ガーランド様は」
「ああ、兎に角戦はな」
 それはというのだった。
「出来るだけな」
「避けられますね」
「ぎりぎりまでな、まあ兎に角な」
「使者をですね」
「二人に送るわ」
 そうするというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「お二方とですね」
「まずは話そうか」
 こう言うのだった、そして使者を送った。
 だがそれはデリーロとオコナーも同じだった。三人はそれぞれの相手に使者を送りまずは話すつもりだった。ガーランドがそのことを知ったのはこの時から少し後のことだった。


第三百五十三話   完


                    2024・5・8 
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