| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十六部第五章 傍目に見つつその三十

「マウリア軍からもな」
「支持を得ますね」
「ただ掌握するのではなく」
「支持も得る」
「そうもしていきますか」
「そして軍も掌握していく」
 そうした政策も行ってというのだ。
「私はな。打てる手はだ」
「全て打つ」
「これからも」
「そうしていきますね」
「是非な、そしてだ」
 ジャバルはさらに言った。
「あの国に人を送ることもな」
「されますか」
「エウロパに」
「教育改革をその目で見て学ぶ」
「その為に」
「聞くよりも見ることだ」
 その方がよくわかるというのだ。
「だからな」
「人をやり、ですね」
「実際にどういったものか見させる」
「そして学ばせる」
「そのうえで、ですね」
「このエウロパに戻ってもらいな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「その教育改革がどういったものか」
「そのことをマウリアに直接報告させ」
「そしてマウリアに役立つなら」
「我々アウトカースト層にとっていいものなら」
「そのいい部分をだ」
 それをというのだ。
「直接我々にだ」
「伝えてもらいますね」
「そうしてもらいますね」
「そして我々の発展に貢献する」
「そうしてもらいますね」
「必ずな」
 こう自分と同じアウトカースト層の同志達に話した、ジャバルは早速エウロパに人を送ることを決定した。
 そしてだ、その後でだった。
 ジャバルは食事を摂ったがそれは会食で連合各国の大使達とだった。彼等はジャバルに会う前に会食の場に集まる途中で話していた。
「いや、楽しみですな」
「全くですな」
「今回はジャバル副主席とのお食事です」
「しか副主席ご自身が我々を招いてくれた」
「そうしたお食事です」
「マウリアの英雄に招いて頂けるとは」
 連合ではジャバルはそう思われている、アウトカースト層という被差別階級から社会変革を行おうとしているそれだとだ。
「光栄です」
「はい、それではですね」
「この場を借りて副主席のお話を聞きましょう」
「あの方のそれを」
「そうしましょう」
「是非共」
「それでなのですが」 
 大使の一人がこんなことを言った。
「マウリアの中ではどうも」
「ああ、副主席にですね」
「批判的な人も多いですね」
「否定的な人も」
「アウトカースト層ということで」
「そうした人も多いですね」
「差別が制度化されていて」
 カースト制度でというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧