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八条学園騒動記

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第七百五十六話 無法地帯だとその十一

「人を殺す奴もな」
「いるな」
「そんな奴でもか」
「死刑にならないことがな」 
 証拠まで揃っていてもだ。
「あった、例え探偵が証拠を暴いても」
「酷いことだな」
「それこそマイク=ハマーでないとな」 
 犯人を殺す彼の名前も出した。
「さもないとな」
「確実に死刑にはか」
「人を何人も殺した凶悪犯でもな」
「出来なかったか」
「今の連合ならな」
「確実にだな」
「死刑それもだ」
 ダンはさらに話した。
「凌遅刑等な」
「残虐な処刑だな」
「そうなっているが」
 それでもというのだ。
「当時の日本ではな」
「麻薬をやっていてか」
「まともな状態だからな」 
 そう判断されてというのだ。
「一生刑務所に入れられてだ」
「税金でのうのうと暮らしてか」
「余生を過ごしていた」 
 人を何人も殺した後のそれをというのだ。
「そうしていた」
「間違っているな」
「それがあんまりにも批判されてな」
 人を何人も殺した輩が税金で人生を過ごすのかという批判が出たのだ、死刑にならずにそうなることがだ。
「変わった」
「日本でもか」
「死刑廃止だの加害者の人権なぞな」
 ダンは吐き捨てる様に言った。
「そんな考えもだ」
「批判されてか」
「そうなってだ」
「変わったんだな」
「日本でもな」
「いいことだ」
 テンボはここまで聞いて心から言った。
「麻薬をやっていてもな」
「罪は罪だな」
「何だって言うんだ」
 そう言う以外にというのだ。
「そもそも」
「その通りだ、まさにな」
「今の方が正しいな」
「当時の日本と比べるとな」 
 ダンは言い切った、そして言うのだった。
「人を何人も殺したなら」
「麻薬をやっていてもキチガイでもな」
「死刑にすべきだ」
「それも報いを与えるべきだな」
「そうした殺し方にすべきだ」
 確信を以て言うのだった、そして麻薬についてはさらに話すのだった。


無法地帯だと   完


                    2024・3・16 
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