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夢幻水滸伝

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第三百五十三話 中央から八方へその七

「後がな」
「問題でしたか」
「皇族同士で殺し合ってな」
 これを八王の乱という。
「軍まで動かしてな」
「戦ですか」
「それも起こってな」
「国は崩壊したのですね」
「建国したらまずは土台固めやが」
「国家の」
「勢力もな」
 こう秘書に話した。
「そうすべきやのにな」
「そこで内乱ですか」
「しかも皇帝が統一したら遊び惚けたしな」
 司馬炎のことだ、彼は統一を果たした後はまともに政を見ずに後宮に入り浸る様になったのである。
「尚更な」
「駄目だったのですね」
「それでな」
「国は破綻したのですね」
「滅茶苦茶にな」 
 そう言っていい様にというのだ。
「そうなったわ」
「そうですか」
「それでや」 
「ガーランド様としては」
「屑は用いへん」
 そうするというのだ。
「能力主義でもな」
「人格も見ることですね」
「悪事ばかりする奴使えるか」
 秘書に忌々し気に言い切った。
「幾ら有能でもな」
「何をするかわからないからですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「汚職位ならまだええが」
「より悪質なことをしかねないですか」
「勢力を腐らせる様な」
「そうした悪事をしかねないので」
「そやからな」
「そうした輩はですね」
「用いへん」 
 絶対にというのだ。
「やっぱり人格も大事や」
「そちらを見ることも」
「そや、案外能力は何とでもなる」
「適材適所で」
「そうするで、ほなな」
「人材登用もですね」
「していくで」
 こう言って実際にだった。
 ガーランドは能力だけでなく人格も見て人材登用をしていった、そして勢力をオクラホマシチーからだった。
 拡大していった、当然内政も進めていたが。
「今は四方八方にな」
「勢力を拡大しているのですね」
「そや」
 冒険者ギルドの酒場で受付嬢に飲みつつ話した、この場所が気に入っていてそれでよく来て飲んで食べているのだ。
「今はな」
「このオクラホマシチーからですね」
「他の街や村を勢力に加えていってな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「そうですか」
「そや、それで降伏を促す使者も送ってるが」
 それと共にというのだ。
「何度送って説得しても降らへんなら」
「それならですね」
「もうな」
 それこそというのだ。
「軍を送ってな」
「攻め落としていますね」
「そうしてるわ」
 蛙の足を食べつつ言った、ジャイアントトードの足を丸ごと煮たものでありトマトと玉葱と一緒に煮ている。 
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