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夢幻水滸伝

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第三百五十三話 中央から八方へその四

「その時はどうするかというと」
「どうするのですか」
「何をしても勝てない時は」
「その時は」
「逃げるんや」 
 笑ったまま言った。
「そうした時はな」
「逃げていいのですか」
「どうしようもない時は」
「そうなのですか」
「命あってや、命があったら何とでもなる」
 こう言うのだった。
「例えば暴力振るう屑男が家におったらどうや」
「DVですね」
「世の中暴力を振るう奴もいますからね」
「家族や部下に対して」
「そんな奴に腕力ではどうしようもないとな」
 そうした場合はというと。
「逃げなしゃあないやろ」
「そうですね」
「そうした場合は」
「まさに」
「そこで我慢しろという奴はアホや」 
 今度は軽蔑を込めて言った。
「暴力を受けて我慢しろとかな」
「論外ですね」
「その場合は」
「最早」
「学校の部活で顧問の教師が殴って蹴っての奴でな」
 日本の学校ではよくあることである、そしてそれが公になりにくいからこそ日本の教育はよくならないのだ。
「自分の子供がそうされてるの聞いてもな」
「我慢しろというのならですね」
「親として失格ですね」
「それでは」
「アホな親はそこで自分の頃はと言うが」
 こうした親が実在することも事実である。
「その頃が間違ってたんや、暴力が正しいか」
「そんな筈がないですね」
「まして教師は生徒より遥かに立場が上です」
「年齢も体格も圧倒的に上だったりします」
「尚更暴力を振るってはいけません」
「弱いモンを虐げる奴が教師になったらや」
 残念ながら日本の教育の現状である。
「もう即刻や」
「クビにすべきですね」
「絶対に」
「その時は」
「おらっちやったらクビにするだけやなくてや」
 それに止まらずというのだ。
「鋸引きや」
「それで処刑ですね」
「そうもしますね」
「容赦なく」
「そや」 
 まさにというのだ。
「その時はな」
「ではです」
 その言葉を聞いてだった、戦局を見守っていた市の重役がだった。
 畏まってだ、こうガーランドに言ってきた。
「旗揚げをされませんか」
「勢力をかいな」
「はい、そしてです」 
 そのうえでというのだ。
「政をしてくれませんか」
「おらっちがかいな」
「またこのオクラホマ州の統一も」
 それもというのだ。
「して頂きたいのですが」
「この州もそれぞれの街や村に分かれてるな」
「そしてそれぞれ衝突も起こっていますし」
「平和やないか」
「今回の様にモンスターが多く出てもです」 
 そうなってもというのだ。 
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