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夢幻水滸伝

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第三百五十二話 テキサス州を統一してその十四

「滅亡の原因が多過ぎるでしょ」
「地震、台風、電波、他の星の生命体、影の政府、戦争と」
 市長が応えた。
「多いですね」
「しかも一つ一つの主張を照らし合わせると矛盾します」
 マスターも言った。
「尚且つ強引過ぎる断言もあります」
「そしてま、まさかとかそうだったのか等が口癖です」
「そのうえでおかしな絶叫をします」
「そうでしょ、ああした人はもうね」 
 それこそというのだ。
「狂人とね」
「断定されますね」
「だから病院ですね」
「精神病院に送るべきよ、電波を受信してるんやなくて」
 デリーロは起きた世界の日本の表現も用いた。
「電波を発信してるのよ」
「受信どころかですね」
「そうしているのですね」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「喚き散らしてるなら」
「それなら逮捕せずに」
「騒乱罪ではなく」
「罪に問わず」
「入院させますか」
「隔離してね、ただ治療しようとしても」
 そうせんとしてもというのだ。
「そうした人はね」
「治らないですね」
「回復の見込みがないですね」
「そうよ、もう目に蠅が飛んでいるのが見えても」 
 そうなってもというのだ。
「やっぱりね」
「人類滅亡ですね」 
 マスターが応えた。
「そうなりますね」
「そうよ、そう言ってね」
 デリーロはマスターに話した。
「ほんまね」
「きりがないので」
「治らないわ、心の病は癒すことが難しいけれど」
「そうしたケースはですね」
「もうね」 
 それこそというのだ。
「治らないとね」
「思っていいですか」
「破滅願望とあと騒ぎたいのがね」
 そうした心理がというのだ。
「いつも心を支配していてね」
「あの様にですね」
「ほんまに箸が転がってもね」
「そして飛んでいる蠅を見ても」
「人類は滅亡するってね」
 その様にというのだ。
「例え何の脈絡もなくともね」
「喚き散らすのですね」
「例えば蠅が飛んでいるのを見て」 
 またこの例えをして話した。 
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