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ハッピークローバー

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第百三十話 寮生の弁当その八

「弱くはね」
「なってるのね」
「鹿児島から神戸に出てね」
 そうしてというのだ。
「何年も経つから」
「それでよね」
「鹿児島から長く離れてると」
「その分方言も薄れて」
「弱くなるわね」
「そうなるわ、けれどまだ残ってるのね」
「結構ね」
 理虹は真面目な様子で答えた。
「残ってるわよ」
「そうなのね」
「ええ、鹿児島弁の訛りは」
「中々強いのね」
「中々じゃないと思うわ」
「かなりなのね」
「強いと思うわ、九州の方言はインパクト強いけれど」
 理虹はさらに話した。
「鹿児島弁は特にね」
「強いのね」
「ええ、ただあんた自覚は」
「してるけれど」
 それでもとだ、鹿児島の娘は理虹に少し苦笑いになって話した。
「予想以上だったわ」
「そうなの」
「鹿児島弁ってそこまで強いのね」
「アクセントがね」
 これがというのだ。
「本当に強いのよ」
「よく言われるけれど」
「聞いてるとね」
「他の地域の子が」
「そうよ、ただちゃんと聞き取れるから」
 そして何を言っているかわかるというのだ、実際に同じ日本語でも方言によってはわからなかったりする。
「それでね」
「安心していいのね」
「そのことはね」
 聞いてわかることはというのだ。
「安心してね」
「それじゃあね」
「ええ、ただね」
 それでもというのだった。
「私の言葉わかるわよね」
「こっちの方言ね」
「関西の方のね」
「こっちに来た時からね」
 鹿児島の娘はすぐに答えた。
「わかってるわ」
「関西弁はわかりやすいの」
「ええ、それによくテレビとかアニメでも出るし」
 関西弁はというのだ。
「漫画でも出るしね」
「関西弁キャラって多いしね」
「芸人さんも喋るしね」
「八条グループも芸能事務所あってね」
 声優事務所もある、世界的な企業グループは芸能界にも進出していて大きな利益をあげているのだ。他にはアニメや映画の製作でも大手である。
「大阪に本社あって」
「関西弁喋る人多いわね」
「お笑いもやってるしね」
 その芸能事務所はというのだ。
「だからテレビでもね」
「関西弁多いから」
 理虹にそれでと答えた。 
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