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夢幻水滸伝

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第三百五十一話 ソーサラーとしてその十

「最低でも刑期を終えるまでは」
「酷使しますか」
「そして救い様がない外道は」
「死刑ですね」
 市長は言った。
「やはり」
「そうするわ、ただね」
「ただ?」
「縛り首や斬首では済まさへんわ」
 処刑方法の話もした。
「カーフランディングとか逆さ鋸引きとかね」
「あの身体を逆にして股間から切っていく」
「それか中国の凌遅刑とかね」
 デリーロはさらに話した。
「ゆっくりと嬲り殺す」
「そうしたものにしますか」
「そうね、あたしの世界の異端審問みたいな」
「異端審問とは」
「絶対にやったら駄目なものよ」
 デリーロは異端審問自体には極めて否定的に話した、彼にしてもそれがどれだけおぞましいものであるかわかっているのだ。
「もうね」
「それこそですね」
「ええ、宗教むしろ宗派が違うだの魔女だのと」 
 そうしたというのだ。
「言って疑わしいと思えば」
「それで、ですか」
「容赦なく惨たらしい拷問をかけて」
「まさか」 
 市長もその話に眉を顰めさせて言った。
「自白を強要するのですか」
「異端だの魔女だのね、その拷問がね」
 これがというのだ。
「最初からね」
「処刑する様な」
「というかもうそこで死ぬ様な」
「惨たらしい拷問でしたか」
「その拷問を処刑にね」
 そちらにというのだ。
「使うわ、宗教や宗派の違いで弾圧なんてもっての他で」
「疑わしきもですね」
「そんなことしたら暗黒の世界になるわよ」
 それこそというのだった。
「最早ね」
「だからですね」
「異端審問なんてしないわ」 
 絶対にとだ、言葉に入れて話した。
「何があってもね、ただね」
「その拷問はですね」
「処刑としてね」
 その惨たらしさ故にというのだ。
「導入するわ」
「そうされますか」
「ええ、そしてね」
 そのうえでというのだ。
「他にも車輪刑とかもね」
「導入されますか」
「外道に容赦は無用よ」
 揺るがなく言った。
「もう人権なんてね」
「外道には考慮しないで」
「そうしてね」
「容赦なく処刑して」
「魂も消すのよ」
 そうすることだというのだ。
「もうね」
「そうしますか」
「外道はね、ただ拷問自体は禁止して」
「行ったなら」
「行った者を処罰するわ」
 そうするというのだ。 
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