オズのエマおばさん
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第九幕その一
第九幕 果物に囲まれて
今皆は街の近くの果樹園にいます、そこにはです。
「色々な果物の木があるわね」
「オズの国のね」
エマおばさんもヘンリーおじさんもその果樹園にある木々を見回してそのうえで目を瞠っています。
「林檎に梨に桃に葡萄に」
「オレンジもあるわね」
「栗も柿もあるよ」
「ライチもね」
「このレモンの奇麗なこと」
「蜜柑もあるし」
「すぐそこには畑もあってね」
ドロシーはお二人ににこりと笑ってお話しました。
「そしてね」
「あちらは色々なお野菜があるわね」
「本当にね」
「西瓜や苺やパイナップルの畑があってね」
そうしてというのです。
「そのうえでよ」
「色々な甘いものが楽しめるのね」
「ここはそうだね」
「そうなの、お菓子が実る木や栽培出来る畑もあって」
そうしたものもあるというのです。
「そこでもね」
「チョコレートやクッキーやプリンもよ」
「本当にオズの国ね」
「そうしたところはね」
「だからね」
それでというのです。
「今日はね」
「甘いものを楽しむのね」
「ここで」
「そうしましょう、ミルクの泉もあって」
今度は飲みもののお話をしました。
「それぞれのジュースの泉もあるから」
「甘い飲みものも楽しめるのね」
「そのこともいいことだね」
「そう、だからね」
そうであるからだというのです。
「是非ね」
「ええ、それじゃあね」
「色々な甘いものを飲んで食べるよ」
「そうしてね」
「僕としてはね」
トトがドロシーの足元から彼女に言ってきました。
「ザッハトルテが食べたいね」
「その木のところに行ってね」
「そのうえでね」
「貴方はまずはお菓子なのね」
「駄目かな」
「わかったわ、じゃあそちらの木に行きましょう」
ドロシーはにこりと笑って応えました。
「それならね」
「それじゃあね」
「私はザッハトルテのお隣のさくらんぼを頂くわ」
「ドロシーはそちらなんだ」
「その後は枇杷を食べてライチも食べて」
そうしてというのです。
「アップルパイをね」
「いただくんだね」
「そうするわ」
「僕は何と言ってもアップルパイだよ」
モジャボロは笑顔で言いました。
「干し林檎も食べてね」
「兄さんはいつも通りだね」
「うん、林檎が好きだからね」
弟さんにも笑顔で応えました。
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