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ハッピークローバー

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第百三十話 寮生の弁当その六

「外国の妖怪さんも多いけれどね」
「この学園はね」
「一体ね」 
 考えつつ語った。
「何語喋ってるのかな」
「そりゃその妖怪さんの出身国の言葉でしょ」
 鹿児島の娘はすぐに答えた。
「一反木綿のお話もあるけれどね」
「この学校一反木綿も出るのよね」
「塗り壁もね、どっちの妖怪さんも鹿児島県にも出るけれど」
「鹿児島弁喋るの」
「ゲゲゲの妖怪漫画だと」 
 妖怪漫画の代表作と言えるこの作品ではというのだ。
「もう普通にね」
「喋ってるの」
「だからね」
 そうしたものだからだというのだ。
「妖怪さん達もね」
「それぞれのお国の言葉喋ってるの」
「そうよ」
 これがというのだ。
「だからイギリスの妖精さん達も」
「英語喋ってるの」
「ただ日本にずっといたら」
 その妖精達がというのだ。
「日本の妖怪さん達とお話して」
「日本語覚えて」
「それでね」
「日本語喋ってるのね」
「そうでしょ、ただ自分達だけだと」 
 妖精達はというと。
「普通にね」
「英語ね」
「喋ってるでしょ」
 この言語をというのだ。
「やっぱりね」
「じゃあドラキュラ伯爵は」
 八条学園にはこの妖怪も存在しているのだ。夕方によく友人のフランケンシュタインや狼男と一緒に花園のテーブルでお茶を飲んでいる。
「ルーマニア語をなの」
「喋ってるでしょうね」
「そうなのね」
「ドラキュラ伯爵っていえば」
「ルーマニアよね」
「あの人実際にあちら出身だしね」
 このことはあまりにも有名なことである。
「それでね」
「ルーマニア語ね」
「あの言語よ」
 こう話すのだった、そしてだった。
 二人は丁度伯爵が出るという高等部の花園に来た、そこの白いイギリス風のテーブルと椅子を見たが今は誰もおらず。
 理虹は笑ってだ、鹿児島の娘に言った。
「やっぱりお昼はいないわね」
「実は伯爵さん日光平気でもね」
「吸血鬼ってね」
「日光駄目なのは一部で」
 吸血鬼達のというのだ。
「ブラム=ストーカーさんの小説でも」
「実はお日様出てる時にに出てるわね」
「カーミラさんもね」
 この女吸血鬼の話もした。
「あの人もね」
「夕方にね」
「出てたし」
「昼型の吸血鬼もいるしね」
「ええ、これがね」
 鹿児島の娘もその通りだと答えた。
「東欧の子達に聞いたら」
「吸血鬼っていうとあっちだし」
 東欧に話が多いのは事実だ、ただし吸血鬼自体は世界中にいる。 
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