星河の覇皇
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第八十六部第四章 エウロパが受けた衝撃その四十
「どうもです」
「癖がないか」
「肉食恐竜よりも、そしてその味は」
「どういったものかだな」
「鶏肉に似ているとか」
「それは爬虫類によく言われるな」
「恐竜も爬虫類ですから」
蜥蜴や亀や蛇や鰐と同じくだ。
「ですから」
「だからだな」
「はい、味はです」
「鶏肉に似ているか」
「肉食恐竜も、そして」
「草食恐竜はその中でもか」
「癖がなく」
それでというのだ。
「食べやすいそうです」
「成程な」
「ですから」
「食べるならか」
「まずはです」
「草食恐竜か」
「それがいいかと、特にそれ程大型でない」
そうしたというのだ。
「種類や個体がです」
「癖がなく味もか」
「いいそうです」
「わかった、ではな」
「そうした恐竜をですね」
「食べてみよう」
フレッセルはその者に答えた。
「まずはな」
「それでは」
「そして恐竜以外のな」
「他の生きものもですね」
「鯨もな」
この生きものもというのだ。
「食べるか、カイギュウやマナティーもな」
「そちらもですか」
「考えている、ドードー鳥もだ」
「そういえば連合では家畜化もしていますね」
「鶏の様にな」
「そうしていますね」
それで食べられているのだ。
「あちらでは」
「だからな」
「男爵もですか」
「ドードーもだ」
この鳥もというのだ。
「食べてみる」
「そして味と栄養があるなら」
「エウロパの食卓に導入する、これは作物もだ」
こちらもというのだ。
「同じだ」
「かつてのジャガイモの様に」
「味がよく栄養があれば」
「それならばですね」
「食卓にあげていく様にしますね」
「そうすべきだ、ジャガイモは導入してだ」
即ち食べる様にしてというのだ。
「よかったな」
「はい、実に」
「欧州の食卓を一変させました」
「その食糧事情を急激によくし」
「人口を増やしました」
「ドイツにジャガイモがなければだ」
フレッセルはジャガイモの代名詞にもなっているこの国の話もした、この時代でもドイツ料理にはジャガイモが多い。
「果たしてどうなっていたか」
「あのドイツはなかったと言われていますね」
「今もエウロパ随一の国ですが」
「そのドイツはなかった」
「そう言われていますね」
「それだけのものがある」
ジャガイモにはというのだ。
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