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夢幻水滸伝

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第三百五十一話 ソーサラーとしてその一

               第三百五十一話  ソーサラーとして
 ペドロ=デリーロはこの世界に来てまずは声からこの世界床の世界における自分のことを聞いた、そうしてだった。
 その話を聞いてだ、彼は今自分がいるこの世界のヒューストンを見回してどうしようかと考えたがとりあえずだった。
 落ち着く為に目の前にある喫茶店に入ってコーヒーを飲んでそのうえでカウンターのゾンビの中年男のマスターに自分のことを話した。
「こうした事情なのよ」
「あの、いきなりです」
 マスターは自分のことを話したデリーロに引いた顔で述べた。
「星の方がうちの店に来られて」
「驚いてる?」
「心臓が止まりそうです」
「この世界アンデットでも生きているからね」
「はい、身体が」
「あたしもマミーでね」
 自分の種族のことも話した。
「それでね」
「そうしたこともですね」
「わかるから」 
 だからだというのだ。
「それで今の言葉もね」
「おわかり頂けますね」
「ええ、それであたしはこの世界を救うにどうすればええか」
 マスターにアメリカンを飲みつつ尋ねた。
「ちょっと知恵を借りたいけれど」
「知恵ですか」
「ええ、あたしはマミーのソーサラーでね」
 種族だけでなく職業のことも話した。
「どないするか」
「レベルとステータスや特技は・・・・・・有り得ないですね」 
 マスターは彼のそうしたことを確かめてまた引いた顔で言った。
「これは」
「そうなのね」
「流石星の方です」
 こうまで言うのだった。
「凄まじい強さです、これならです」
「何か出来るかしら」
「何でも。少なくとも今散り散りになっているこの州を」
 テキサス州をというのだ。
「統一出来ます」
「統一ね、わかったわ」 
 デリーロはそれならと応えた。
「あたしこの世界のテキサス州を統一するわ」
「そうしてくれますか」
「ええ」
 まさにと答えた。
「これからね、統一してね」
「それからもありますか」
「統一してハッピーエンドじゃないでしょ」
 コーヒーを飲みつつさらに言った。
「そこから平和に豊かになる様に統治することよ」
「それが、ですか」
「大事だからね」
 それでというのだ。
「あたしとしてはね」
「テキサス州を統一され」
「そしてこの州を平和かつ豊かになる様にね」
「統治されますか」
「そうしていくわ、兎に角これでね」
 まさにと言うのだった。
「まずやるべきことが決まったわ」
「そうですか」
「有り難いことにね」 
 笑顔でこうも言った。
「そうなったわ」
「私の言葉で」
「そうなったわ、ではね」
「これよりですね」
「このコーヒーを飲み終わったらね」
 そうしたらというのだ。 
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