ハッピークローバー
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第百二十九話 運動会の進展その十三
「誰?」
「昔のプロレスラーでしょ」
一華が言ってきた。
「もうお亡くなりになってるけれど」
「昔のなの」
「ブルーザー=ブロディーさんね」
一華はそのフルネームも言った。
「長くて黒くて濃いお髭生やして髪の毛も伸ばしてる」
「そんな人だったの」
「ギロチンドロップが得意でね」
この技で知られていた。
「その人でしょ」
「あんた知ってるの」
「バレー部の先輩でプロレス好きな人いてね」
「その人から聞いたの」
「そうなの」
こう留奈に話した。
「そうした人がいたって、それでその人ある時お魚の缶詰食べてたの」
「ああ、どうして食べてたか」
「それを聞かれてね」
「お魚食べると頭がよくなるってね」
その様にというのだ。
「言ったらしいのよ、日本人がどうして頭がいいか」
「お魚食べてるからっていうのね」
「だからだって言ってたのよ」
「そうだったのね」
「まあ頭のよし悪しなんてね」
一華はここでは達観した顔になって話した。
「その人の努力次第でね」
「どうにもなるわね」
「スポーツと同じでね」
「運動神経もよくなるしね」
「努力したらね、だから何処の人が頭いいとか」
そうしたことはというのだ。
「一概に言えないでしょ」
「内野学園世界中から人が集まるけれど」
それでもとだ、留奈も応えて言った。
「どの国の人が一番頭いいとか」
「言えないでしょ」
「学年トップ日本人とは限らないしね」
「半分が日本人でもね」
「けれどそうも言えないし」
「日本人が最下位だってこともあるわよ」
富美子も言ってきた。
「普通にね」
「そうよね」
「お国でね」
留奈に出身国でと話した。
「頭いいとかね」
「決まらないわね」
「ええ、ただお味噌とかお葱とかお魚がね」
こうした食べものがというのだ。
「頭にいいのはね」
「事実なのね」
「そうなるものが入ってるらしいから」
「事実なのね」
「ええ、だからお味噌はね」
「そうした意味でも食べるといいのね」
「そうみたいよ、織田信長さんだってね」
先程話していた彼もというのだ。
「実際いつもね」
「焼き味噌食べていて」
「それが頭の冴えになっていたと思うし」
「お葱に生姜もよかったかもね」
留奈は焼き味噌の中に入れる食材の話もした。
「もうお葱のお話はしたけれど」
「生姜もね」
「そうだしね」
それでというのだ。
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