八条学園騒動記
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第七百五十三話 文豪で色豪その一
文豪で色豪
ジョーはエイミーに話した。
「フランスっていうのがね」
「エウロパの国だしね」
「あれだけれど」
連合の者としては嫌だがというのだ。
「まあそれは今は置いておいて」
「お話するのね」
「そう、アレクサンドル=デュマね」
「ああ、三銃士の」
エイミーはその名前を聞いてすぐにこの作品の名前を出した。
「あの人ね」
「そう、連合でも読まれるわよね」
「かなりね」
「フランス文学を代表する人の一人でね」
この時代においてもそうである。
「それでね」
「三銃士が代表作で」
「この作品って実は凄く長いのよ」
「そうだったの」
「ダルタニャン物語って題名で」
それでというのだ。
「この人の一生のお話なのよ」
「そうだったのね」
「若い頃から」
そしてというのだ。
「元帥にまでなって戦死するまでをね」
「書いたの」
「そうした壮大なお話なのよ」
「そうだったのね」
「それでそれを書いたデュマは」
いよいよという感じで本人のことを話した。
「物凄い数の小説を書いたけれど」
「ダルタニャン物語だけじゃなくて」
「巌窟王もそうでね」
正式な題名をモンテ=クリスト伯という。
「小説工場っていう位に」
「小説書いてたの」
「それで息子さんに自分の小説読む様に勧められて」
デュマ本人の書いたそれをだ。
「読んで自分で書いたものも面白いって」
「そう言ったの」
「そう言う位ね」
「自分が書いたものを振り返らない位になの」
「小説書いてたのよ」
「そうだったのね」
「それで書きながら」
そうしつつだ。
「物凄い女好きだったのよ」
「そんなに凄かったの」
「もう常に何人も愛人さんがいたそうよ」
ジョーはベスにも話した。
「愛人さんが一人だとその人の身体がもたないとかね」
「言ってたの」
「大笑いしてね」
「エウロパ人って女好きばかりだけれど」
ベスは連合においてのエウロパへの偏見の一つの話をした。
「その人もだったのね」
「その中でも特に凄かったみたいよ」
ジョーもその偏見を持っていてベスに応えた。
「この人は」
「そうだったの」
「それでいつもね」
「愛人さん何人もいて」
「お付き合いしていたそうよ」
「そうだったの」
「一回結婚したけれど」
それでもというのだ。
「相変わらずね」
「愛人さん何人もいたの」
「ええ、ただ奥さんも浮気していて」
その伴侶もというのだ。
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