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ハッピークローバー

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第百二十九話 運動会の進展その七

「やっぱり必要よね、全部」
「もっと言えば胡椒も生姜もね」
「香辛料もね」
「必要でオイルもね」
「必要よね」
「うちオリーブオイルもよく使うし」
 この油もというのだ。
「絶対に必要だけれど」
「お味噌があったら」
「もうね」 
 それでというのだ。
「かなりね」
「助かるのね」
「そうなの、若しなかったら」
 味噌がというのだ。
「困るわ」
「そこまで必要ね」
「例えばお肉やお魚の切り身をお味噌に漬けるだけで」
「味が付くわね」
「しかも身体にいいしね」  
 味噌はこのことでも評価が高い、その為健康食品としても知られているのだ。
「保存も利くし」
「いいこと尽くしね」
「だからお母さんよくお味噌使って」
「あんたの好きなのね」
「お味噌汁は毎日飲んでも飽きないし」
 そうしてというのだ。
「お握りの中に入っててもね」
「いいのね」
「そうなの。お味噌大好きよ」
 理虹に心から言った。
「本当にね」
「そこまで好きなのね」
「食べると頭よくなるっていうしね」
「そうも言われるわね」
「お味噌とお魚食べてると」
 この二つの食材をというのだ。
「かなりね」
「頭がよくなるの」
「他にもお葱や納豆が言われるけれど」
 尚味噌は納豆と同じく大豆から造られるものが多い。
「どれもお味噌汁に入れられるしね」
「ああ、納豆も入れるわね」
「だからね」
「そうした意味でもお味噌好きなのね」
「お味噌汁もね、ただ何でも」
 ここでだ、留奈は。
 暗い顔になってだ、こんなことを言った。
「お味噌はお味噌でもぬか味噌のお汁は」
「あんたぬか味噌嫌い?」
「ぬか味噌のお漬けものは好きよ」 
 理虹に真顔で即座に答えた。
「けれどそのお汁はね」
「ぬか味噌の」
「食べたくないわ」
「ぬか味噌のお汁?」
「それをお味噌汁って言うかは知らないけれど」
「そんなのあるの」
「何でも徳川家康さんが食べていたらしいのよ」
 江戸幕府初代将軍である彼がというのだ。
「何でもね」
「そうだったの」
「戦の時陣中で食べてたらしいけれど」
 そうであったがというのだ。
「何でも滅茶苦茶ね」
「まずかったの」
「そうらしいわ」
「確かに美味しくなさそうね」
 料理部のかな恵も言ってきた。 
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