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夢幻水滸伝

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第三百五十話 西部統一その七

「この戦場のすぐ傍、昨日進軍して到着したとこまで行ってた」
「そうでしたか」
「それでや」
「今ここに」
「来られたんや」
「そうでしたか」
「一対三やないで」
 トウェインは三人にこの現実を突き付けた。
「七対三や」
「数的には劣勢になりましたね」
「そっちがな、それでこっちはな」 
 トウェインはにこりともせずだ、デリーロに言った。
「それぞれ一騎打ちを挑み」
「三組の」
「残る星のモンで自分等の軍を攻める」
「軍を率いて」
「そうしたらどうなる」
「負けですね」
 デリーロはそうなることを言った。
「明らかに」
「そやな」
「つまりこうなったからには」
 ガーランドも言った。
「身体極まった」
「降伏か敗北か」
「どっちかですね」
「そや、自分等を三人で相手してる間にな」
 トウェインはさらに言った。
「残る四人で軍を率いて戦えば」
「四人の星のモンの戦力も加わって」
 ガーランドも言った。
「圧倒的ですね」
「そや、しかもな」
「軍の規模も装備もそちらが優勢で」
「制空権はこっちのもんになったな」
「戦車も騎兵も砲兵もやられました」
「それで勝てるか」
 この状況でというのだ。
「一体」
「言うまでもないですね」
 ガーランドは苦い声で述べた。
「最早」
「そやな、ほなな」
「これ以上戦っても損害を出すだけ」
 オコナーはこの言葉を出した。
「即ち」
「それでも戦うんやとええが」 
 トウェインはそれならと告げた。
「相手するで」
「どうしますか?」
 トウェインの言葉を受けてだ、オコナーはデリーロに問うた。ここでも地の星と人の星の格の違いが出ていた。
「ここは」
「もう手がないわ」
 デリーロはオコナーに苦笑いで応えた。
「これは日本で言うとね」
「達磨ですね」
「そう、手も足も出えへん」
 そうしたというのだ。
「どうにもならへん」
「そんな状況ですね」
「そうよ」
 最早というのだ。
「これは」
「ほな」
「降伏か」
 ガーランドは嘆息して述べた。
「ここは」
「ええ」
 デリーロはガーランドにも話した。 
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