神々の塔
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第六十八話 高位の神霊達その十一
「そのことをな」
「よお理解することやな」
「日本で言うとな」
羅は芥川が日本人であることからも話した。
「八幡太郎さんか」
「義家さんやな」
「それか八郎為朝さんや」
「純奈ちゃんに神具として弓を授けてる」
「あの人やな」
「そこまでの腕やな」
「李広さん自身がな」
花栄の通商の元になった彼もというのだ。
「凄かったしな」
「むしろ李広さんの方が凄いか」
「そやな」
むしろとだ、羅も否定しなかった。
「我が国で弓っていうたらな」
「李広さんやな」
「まあ呂布は匹敵するかも知れんが」
三国志きっての武の持ち主だる彼は弓でも有名であるのだ、方天画戟に馬術そして弓とまさに武芸の天才である。
「しかしな」
「李広さんもやな」
「相当な弓の腕で」
「中国一か」
「そう言ってええな」
「そや」
まさにというのだ。
「あの方はな」
「そう言ってええんやな」
「あと実は孔子さんも」
思想家として知られるこの人物もというのだ。
「弓の名手でお好きやったらしい」
「ああ、あの人確か」
中里は孔子と弓の話を聞いて言った。
「実は武芸得意やったな」
「学問で優男やと思うやろ」
「それが実はやな」
「代々武人の家の出でな」
そうであってとだ、羅も話した。
「身長二メートルを超える筋骨隆々のや」
「大男やな」
「それでや」
「武芸も得意やったな」
「そやったんや」
「このこと知らん人もおるな」
「ほんまな、もう関菩薩並にや」
彼の様にとだ、羅はその関羽の持ちものである青龍偃月刀を見つつそのうえで中里に対して話した。
「でかくて怪力やった」
「弓だけやなくてやな」
「強かった、それで儒学はな」
「武人からはじまってんな」
「そや、誤解する人も多いが」
儒学はというのだ。
「結構柔軟で過激なところもあるで」
「易姓革命言うてるしな」
「あかん政権はな」
儒学では徳をなくしたと言う。
「交代せえ」
「そう言うな」
「それで世の中の変革もな」
これもというのだ。
「決してや」
「否定せえへんな」
「否定してるのは身分や」
君主の下に等しいとしているのだ。
「そうしてるさかいな」
「柔軟な教えやな」
「技術や商業も認めてるしな」
「そやねんな」
「そや、ただな」
「ただ?」
「誤解されやすいのはな」
このことはというのだ。
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