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夢幻水滸伝

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第三百五十話 西部統一その一

                第三百五十話  西部統一
 デリーロ達は軍を集結させられるだけ集結させたうえでヒューストンに向かってきているトウェインの軍勢との戦の準備を進めていた、その中でオコナーはデリーロとガーランドに対して深刻な顔で言った。
「あの、どうもこちらの考えがです」
「読まれてるの」
「トウェインさん達に」
「敵の偵察隊が多く出ていて」
 そうであってというのだ。
「それで、です」
「こちらの動きを見ている」
「把握してるか」
「どうやら」
 二人にヒューストンの市庁舎の会議汁の中で話した。
「その様です」
「奇襲は見破られたら終わりよ」
 デリーロもここまで聞いて深刻な顔になって述べた。
「もうね」
「そうですね」
「ええ、事前に用意されてね」
「返り討ちに遭いますね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「それでよ」
「奇襲は見破られるとですね」
「見破られたことがわかったらね」
 その時はというのだ。
「もうね」
「せえへんに限りますね」
「ええ、確かにね」
 デリーロは空を見上げてだ、そのうえで話した。
「最近これまで以上に敵軍の偵察機が多いわね」
「そやな、前からうろうろしててな」
 ガーランドも言った。
「高射砲や迎撃機を出しておっぱらってたが」
「斥候も増えてるしね、敵の」
「もうこれはな」
「こっちの動きを探ってね」 
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「こっちの動きを把握したか」
「そうみたいね、言われてみるとね」
「そうした感じやな」
「ええ、こちらが森から奇襲を仕掛けることを見破ったのなら」 
 デリーロはそれならと話した。
「もうね」
「仕掛けんことやな」
「ええ、切り替えましょう」
 こうガーランドに話した。
「もうね」
「ほなどないする」
「正攻法でしょ」
 ガーランドにその目を鋭くさせて答えた。
「もうね」
「正攻法か」
「ええ、正面から堂々とね」
 奇襲とは正反対にというのだ。
「会戦を挑みましょう」
「そうするか」
「そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「勝つのよ」
「そうするか」
「あんたの考えはよかったわ」
 奇襲、ドイツ軍のアルデンヌでの反撃の様なそれを提案したガーランドの提案を褒めて肯定した。いいものだとだ。
「けど見破られたなら」
「せんことやな」
「それでよ」
「正攻法やな」
「それで戦いましょう」
「わかった、どうもおらっちもな」
 ガーランドは少し微笑んで話した。
「奇襲があかんとな」
「正攻法とやな」
「それでいこうとな」
 その様にというのだ。 
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