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星河の覇皇

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第八十六部第四章 エウロパが受けた衝撃その十五

「私も領地で議会に提案している」
「領主として」
「そうされていますね」
「動物愛護政策も」
「生きものの大切さを教えることを」
「そうだ、それも教育だ」
 そのうちの一つだというのだ。
「命を大事に出来てこそだ」
「教育は出来る」
「まさにそうですね」
「だからですね」
「男爵はそのこともお話されていますね」
「そうだ、そして生きものの教育もだ」
 これもというのだ。
「時間がかかる」
「左様ですね」
「そして人間もですね」
「だから待つことも大事ですね」
「そのことも」
「何年何十年かかってもだ」
 それでもというのだ。
「人は育てる」
「それが大事ですね」
「ゆっくりと時間をかけ」
「そして育てるものですね」
「それもまた教育ですね」
「また言うがモーツァルトは特別な天才だ」
 この音楽家はというのだ。
「この様な人物が誰でもと思わないことだ」
「決して」
「全くですね」
「若しそれがわからないのなら」
「もう教育をすることは出来ないですね」
「まさにな、自分の子供や弟子、生徒の才能を見出すことも教育だが」
 そのうちの一つだがというのだ。
「しかしだ、幾ら才能があってもだ」
「モーツァルトは稀有の中の稀有ですね」
「まさに」
「そのことは頭に入れて」
「そうして教育にあたるべきですね」
「人は誰もが何かしらの能力に天才と言える才能がある」
 このことはよく言われている、実はそうであるとだ、
「しかしだ」
「それでもですね」
「幾ら天才でもですね」
「才能の程度があり」
「モーツァルトは別格で」
「すぐにとはいかない」
「神童であってもだ」
 そう言われるまでの天才でもというのだ。
「やはりな」
「その才能を発揮するにはですね」
「時間が必要ですね」
「だから待つことですね」
「それが大事ですね」
「そうだ、また早熟よりもだ」
 その才能の開花がというのだ。
「やはりな」
「晩成の方がいい」
「大器晩成ともいいますし」
「その方がいい」
「その場合もありますね」
「そうだ、実際大きな器は出来るのに時間がかかる」
 その言葉通りというのだ。
「だからだ」
「それで、ですね」
「待つことですね」
「教育は」
「それも大事ですね」
「そういうことだ」
 まさにというのだ。 
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