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星河の覇皇

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第八十六部第四章 エウロパが受けた衝撃その十二

「庶民院でもな」
「まだないですね」
「これからですね」
「出るかどうか」
「それが問題ですね」
「反対意見が出るとな」
 それでというのだ。
「そこから議論が活発化してだ」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「政策が吟味され検証されて」
「よりよいものになりますね」
「そうなっていきますね」
「そうなるからいい」 
 政策がよりよいものになるからだというのだ。
「だからだ」
「それで、ですね」
「反対意見も欲しい」
「そうなのですね」
「私は保守派だが」
 所属している政党はというのだ。
「しかし閣下の政策はだ」
「よいですね」
「そう言われますね」
「その様に」
「政党は違えど」
「そう考えて待っているが今後か」 
 反対意見が出るのはというのだ。
「まだだ」
「そうだ、だからだ」
「それで、ですね」
「男爵としては」
「それを待って」
「そしてですね」
「そこからまた動く、エウロパのいいところはだ」
 政治上の長所それはというと。
「何でも反対や反対の為の反対なぞだ」
「ありませんね」
「それこそですね」
「それはないですね」
「まさに」
「そうだ、それはだ」
 まさにというのだ。
「連合の政の長所だ」
「左様ですね」
「それはいいことで」
「それで、ですね」
「反対意見を待ち」
「そこからですね」
「また政治を進めていきたい、待つことも政治でだ」
 コーヒーを飲みつつ述べた、領地の職人から献上された茶器を使っている。領民からの贈りものを大事に使うこともエウロパ貴族のマナーであるのだ。
「そして教育でもある」
「左様ですね」
「男爵はそうも言われていますね」
「待つことも大事であり」
「教育であると」
「モーツァルトは天才中の天才だ」
 音楽家である彼はというのだ。
「普通文字を覚えるよりも早く作曲が出来るだ」
「まず有り得ないですね」
「子供で作曲なぞ」
「それも駄作なしなぞ」
「有り得ないことですね」
「そんな人材なぞ滅多に出ない」
 人類の歴史においてというのだ。
「これが霍去病でもいい」
「兵法の書なぞ意味がないと言った」
「戦場は常に変わるものなので」
「そういった人物もですね」
「天才は存在している」
 確かにというのだ。 
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